
11月17日より24日までコレラ、窃盗が蔓延しているといわれるベトナムへ行ってきました。
ベトナムはハノイ、フエ、そしてホーチミンとまわりましたが、おかげさまでコレラの心配はありませんでした・・・・の筈(ホーチミン空港で書いているので潜伏期間がまだ過ぎてない)とはいえ一流のホテルでの宿泊、レストラントでの食事、生水は飲まずの現地の人とはかけ離れた生活ですから、問題なかったのでしょう?
ベトナム人は三食とも外食することが多く、道端で売っている屋台(屋台があればまだいいほう・・道に皿を並べているだけの店?が多く、食器洗いはバケツいっぱいの水を何回も使います)で食事をすることになればコレラが蔓延するのもうなずけます。
ベトナムを訪問した感想は予想以上に喧騒で雑然な混沌とした世界だった。
道いっぱいに広がって信号をも無視して警笛を鳴らしながらわれ勝手に走るバイクの大群と、しつこく観光客にまといつく物売りたち、そして、歩道を占拠した露天商たちで溢れ、彼らの発する騒音と排気ガスの匂いが街中に溢れ喧騒そのものでした。
バイクはベトナム人の生活の糧です。仕事への足であり、人(4人も乗っているときもある)や物を運ぶ手段であり、家族で外食に行くときの交通手段となります。バイクがなければ生きていけない、必需品となっている。
バイクの値段は15万円程度(日本製の場合、中国品では半分以下で買えるがすぐ壊れる)で、平均月収2.5万円ベトナム人にとって高い買い物であるが、なければ仕事にも行けず、皆が購入し、バイクの洪水となる。
しかし、今回訪問した都市の中で、ベトナム中部のフエは、雨が降っていたおかげか、うるさいバイクも、観光客も少なく、150年にわたったベトナム最後の王朝都市のしっとりとした、そこはかとない寂しさを感じさせる苔むした遺跡を静かに見学でき、阮朝の歴史に思いを馳せることが出来、他の2都市との印象が全く違った。
勿論、ベトナムを語る上で避けて通れないベトナム戦争についても「戦争証跡博物館」を見学して印象を新たにした。この戦争で400万人の人が殺され、885万トンの爆弾が落とされたなどと聞くが、博物館に展示されている、欧米の通信社が世界に配信した戦争の写真や、実物の武器などを見ると戦争の酷さ、悲惨さ、残酷さが実感できた。
戦争から32年、家族や、友人を亡くした、戦争から生き残った人たちが、今日のベトナムを作り上げたのだ。喧騒でも、混然でもいいじゃないか、悲惨から立ち上がり、明るく、元気に明日に向かって生き抜いている証のような気がした。
ベトナムを訪問した各地の写真、感想などもう少し時間がかかりますが、私のホームページに紹介します。良ければ見てください。