
私が60歳を越してからダイビングを始めて丁度6年が経過するが、前回のメキシコ・カンクンでのダイビングで400本を越した。
遅く始めたこともあり、同じところでダイビングをするより、
広く色々な所でのダイビングと人との触れ合いに重きを置き、海外のダイビングを中心に行ってきた。
が、こんな私でも、モルディブでのダイビングは過去07年7月、09年2月と訪れ、今回で3度目となる。
世界中のダイバーがここの海の美しさに魅了され、大物遭遇率の高さに心踊らさせられ集まってくるのだ。
確かに魚影が濃く、モルディブは一言で、ダイバーの期待を裏切らない理想郷である。
ジンベイ、マンタ、シャーク、ロウニンアジ、バラクーダー、イソマグロ、ギンガメアジ、ナポレオン・・・・知る限りの大物に次から次への遭遇に驚喜し、視界全面を覆い尽くす乱舞するカラフルな魚たちに魅入る、ダイバー冥利に尽きる場所なのだ。
モルディブはご承知のとおり、スリランカの南西約700kmの洋上に浮かぶ群島国家で、東西120km、南北750kmにわたって散らばる島々は1190を数える。
モルディブでの楽しみ方は、小さな島ひとつにひとつだけの豪華な
リゾートホテルで静かに、ユッタリと自然に囲まれて至福の時間を過ごすのもいいが、
特徴ある各所のサイトを巡って、潜り倒したい向きにはやはりダイブサハリだ。
今回も前回と同じ「ブルーシャーク2号」を利用させてもらう。
ダイブサハリは、広大なモルディブを船で寝泊りしながらサイトを巡っていくのだが、
移動は夜中にすることが多く、ゆとりのあるダイビングでき、
ダイビングの為の専用設備も完備しているため、数多くのダイビングをこなしても肉体的にも大変楽なダイビングが出来るのだ。
更に、一週間の航海の間に、ダイビングを通じて知り合った見知らぬもの同士が旧知の仲のようになれるのも多くのダイバーを引きつける魅力の一つである。
さて、このように大変魅力的なモルディブ・ダイブサハリであるが、直前のメキシコ・カンクンのダイビングから帰国して間もなく、
荷物の開梱もそこそこで、写真の整理も出来ぬ間に、慌しく出発する理由は大きく2つある。
一つは、このダイブサハリには年齢制限があるのだ。
7月よりの今シーズンスタートに当たって、
ブルーシャークよりMailを頂、内容をホームページで確認していたら参加への年齢制限があった。
それによると
比較的流れが弱い通常コース(南北マーレ・アリ環礁&北周りコース:バー環礁)でも
・ダイビング経験50本以上で前回のダイビングより
6ヶ月以上経過していない 49歳以下の人
・ダイビング経験200本以上で前回のダイビングより
6ヶ月以上経過していない 50歳以上69歳以下の人
が条件だ。
要は経験があってもなくても70歳以上は建前上参加できないのだ。
私が加入しているダイバー用の保険を扱っている「DAN JAPAN」(財)日本海洋レジャー安全・振興協会が発行する最近の機関紙によると
近年、ダイバー人口に占める中高年の割合が高くなっていることもあり(95年比で、08年で50歳男性の比率は1.5倍)、事故に遭う中高年者が多くなっているとのこと。
特に高齢者のエイジング(加齢)による、身体能力の低下、対応能力(認識力)の低下などが、パニックに対する対応が悪くなり事故につながることが多いとのこと。
船でのダイビングは同時に全員が同じポイントで潜るため、
ポイント選びは安全上どうしても体力的弱者、経験の少ない人に合わせざるを得なく、
若い人や経験者に不満が残ってしまうので年齢制限が必要となるわけだ。
ということで、年齢制限に掛からないうちに近いうちに是非行ってみたいと思っていた時に、旅行会社の女性担当者から、
「私も参加しますが、モルディブに行きませんか?」の誘いがあった。
これが第二の理由で、私の過去6年の、二十数回の海外ダイビングの大半が彼女のお世話になったもので、
彼女が会社を変わっても継続してお世話頂いて来た。
しかし、コンタクトはメールと電話のみでお会いしたことがなく、一度機会があれば一緒に潜りましょうといいながら中々実現できなかった。
二つ返事で「行きます」と連絡したのは言うまでもない。
久しぶりの大物と始めて拝顔・・・
期待に胸膨らまして、行ってきます。