My Fortnight's Dairy

ようこそ私の日記に。ダイビングや旅行を中心に思いついた事柄をつれづれに書き綴ります

2011年09月

イメージ 1
7月はメキシコ・カンクンとモルディブへのダイビングで大忙しであったため、8月は反動で休養の月となった。

しかし、この休養中にJALのマイレージも溜まったおり、
此れを利用して、次回のダイビングとして色々考えた結果がバリ島とメナドである。


その切っ掛けは
「インドネシア・スラウェシ島のマナド近くのソプタン山の噴火活動が活発化し、噴煙や溶岩が上空1200メートルにまで噴き上げた」
の8月18日のニュースである。

え、あのマナドの近くで火山が噴火?

更に調べると7月14日にはマナドからたった25キロぐらいしか離れていないロコン山が大規模な噴火を起こし、
火山灰や溶岩を地上1500メートルまで噴き上げたと報道されており、真っ赤な溶岩が夜空を焦がす写真が掲示されていた。


地球科学に強く興味を抱く私としては、
ダイビングしながら蠢動する地球を現す火山活動という現場に立てるということで、
即、次回のダイビング地をマナドに決定したのだ。

そして、どうせインドネシアへ行くならば、
昨年同時期にバリ島
で見たあの奇妙姿で愛くるしいマンボウを再び見てみようとバリ島へも行くことにした。


さて、マナドのダイビングというと、
ブナケン島、世界最大級のドロップオフと魚影の濃さでダイバーを引き付けているのだが、
此処のドロップオフは水深1600m以上と言われる。

ダイバーにとって水深がいくら深くても、行けるわけでも、又見えるわけでもないので同じではないかと思うであろう。

が、実はドロップオフの水深が深い事は、深海の栄養素を豊富に含んだ深層水がドロップオフ沿いに湧き上がり、
そこに無数の魚が集まり、それを目掛けて更に回遊魚が集まるというダイナミックなダイビングポイントが期待できるのだ。


更に、此処では驚くことに、4億年前のデボン紀に栄えた古代魚で化石と同じ形をしているシーラカンスが発見されている。

生きた化石と呼ばれるシーラカンスが最初に発見されたのは、1938年マダガスカル沖のコモロ諸島である。

だが、インドネシアでも1997年マナドの魚市場偶然発見され、
1998年海洋学者が魚師に依頼し、サメ捕り網で捕獲に成功している。

2005年には日本の撮影隊が深海に潜む生きたシーラカンスの撮影に成功した。

そして、2007年に、マナドの地元魚師が釣り糸一本の伝統的漁法で深海に棲むはずのシーラカンスを吊り上げている。


ダイバーに人気のジンベエやマンタの出る場所は世界中数多く存在すれど、
古代魚シーラカンスが生存しているのは、
世界でもコモロ諸島とインドネシアのマナドだけだ。

折角行くならば、ダイビング中に「古代魚シーラカンスに遭遇」などというショッキングなハプニングを期待してもいいかと思うのだが?


マナドがあるスラウェシ島(独立前まではセレベス島)は日本本土の8割ぐらいで、複雑怪奇な地形はK字型に例えられる。

マナドはこのKの字の頭にハタタテダイのように伸びた半島の先端にある。


スラウェシ島は地形的にも、生物学的にもそして民族的にも複雑なところである。

この島周辺は、ヒマラヤ造山帯と環太平洋造山帯が重なり、
250万年前頃にアジア大陸棚とオーストラリア大陸棚の別々の棚の島どうしがぶつかって一つの島になったと推測され、
そのため、島はねじれて変形し海岸線は長く、周りの海も深い。

活火山は11あるが、北スラウェシ半島に集中している。

此れは、日本列島と同じように、近くにモルッカ海プレートとバンダ海プレートの沈み込みがあるためだ。

(インターネットでスラウェシ島の形成をアニメーションで見られページを見つけました。

http://searg.rhul.ac.uk/current_research/plate_tectonics/sea_2001_svga.mov

色分け  黄色:アジア陸塊  赤:オーストラリア陸塊  緑:太平洋諸島
画面の数字は時の流れで現在は0です。 ご参考に)

このように、複雑を極め興味深いスラウェシ島・マナドであるが、
JALのマイレージを利用した特典航空券ではルート決定には苦労しました。

勿論、マナドまでの直通便はなく、JALは経営建て直し中でかなり経路が削減され、
かつ特典航空券は早くから席が埋まってしまい、結局

大阪/成田/クアランプール/バリ島/マナド/ジャカルタ/成田/大阪と、
複雑なルートとなった。

ダイビングはバリ島で2日、
マナド(ついでにマクロ天国と言われるレンベまで遠征してかの有名なバンガイ・カディナルフィッシュなるものを見てみようと追加した)で3日と
全体工程11日間にしてはダイビングの効率はよくない。

しかし、それを補う多彩な経験が出来るものと期待している。

それでは、行ってきます。

イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
また、「敬老の日」が近づいてきた。

「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨とした祝日だが、

何か最近は祝福される側もする側もこの趣旨が薄れてきているような気がしているが・・私の周りだけかもしれないが。

しかし、この頃になると各省庁が日本の高齢者に関する各種データーを報告しているのでこれらをじっくり眺め、色々考えるのにはいいチャンスかもしれない。


9月16日総務省統計局が「統計からみた我が国の高齢者」を報告している。

それによると、

○高齢者人口は2980万人(総人口の23.3%)で過去最高

 高齢者人口(平成23年9月15日現在推計)は2980万人で、
総人口に占める割合は23.3%。

これを前年(2956万人、23.1%)と比べると、24万人、0.2ポイント増と、人口、割合共に過去最高。


 男性は1273万人(男性人口の20.5%)、女性は1707万人(女性人口の26.0%)と、女性が男性より434万人多くなっている。


○65~69歳の就業率は、男性が46.8%、女性が26.9%

 平成22年の高齢者の就業者数は570万人で前年と比べ5万人の増加。
男性が349万人、女性が221万人である。

 65~69歳の就業率は、男性が46.8%、女性が26.9%。
男女ともに近年緩やかな上昇傾向がみられる。


○高齢無職世帯の家計収支は1か月当たり3万8千円の赤字

 高齢者の無職世帯の平成22年の1世帯当たり月間の家計収支は、前年からほぼ横ばいの18万8千円。

一方支出は、前年に比べ3千円増加し、22万7千円。

その結果、家計収支は3万8千円の赤字となり、不足分は預貯金などの金融資産の取崩しなどで賄われている。


○高齢者の世帯の貯蓄現在高は1世帯当たり2275万円で、3年連続の減少

 高齢者の世帯の貯蓄現在高は、平成22年は1世帯当たり2275万円となり、3年連続の減少。



又、厚生省の報告では

 今年度中に100歳になる高齢者は9月1日現在で2万4952人(女性が85%)に上り、
過去最多を更新し、前年より1683人増え、15年連続の増加。

15日時点で100歳以上の高齢者も前年より3307人増えて4万7756人で、41年連続で過去最多を更新した。


言うまでもないが、日本の高齢化(高齢者とは此処では65歳以上)が急激な勢いで進んでおり、
65から69歳までの男性の半分近くは仕事を持ち頑張っているが、
それでも高齢者の世帯家計収支は毎月約3万8千円の赤字となり、
預金などの金融資産を取り崩して賄われている。

その結果、高齢者の世帯の貯蓄現在高は2275万円で、3年連続の減少している。

日本の国債の購入原資である、日本国民の預貯金がどんどん減っているのだ。


日経新聞電子版9月13日付けに
「人生100年時代の生活設計を考える 」なる記事が掲載されていた。

それによると、

「100歳を越える超長寿はあながち他人の話ではなくなっている。
定年後に待ち受ける長い老後をどう生き抜くか。

現代日本人は「人生100年」も見据え、新たな生活設計が問われるようになってきている。

厚生労働省によると、老人福祉法が制定された63年には153人だったが、2011年には4万7756人に増加。

その下の90代はすでに約136万人に膨らんでおり、厚労省は100歳以上の人口が50年には68万人を超えると予測している。

しかし、老後の生活設計を描き切れず、不安を強めている人は少なくない。

東京海上日動あんしん生命保険が10年、25~65歳の男女832人に聞いたところ、4人に1人は長生き願望がないという結果が出た。

また、長生き願望がある人も含め、約9割が長生きに不安を感じており、理由として「お金」「病気・入院」「介護」を挙げた。」とある。


翻って、高齢者の一員である私自体を眺めれば、
いや応なく年を重ね、更に、最近の株安による資産の目減りで先行きは暗澹たる思いだが、せめても好かれる高齢者となるべく

「みっともない老い方」 60歳からの「生き直し」のすすめ、
なる本を読みました。

要は第二の人生を満足に生きるためにと「男の品格」著者がこの時代に合った「老いの作法」を書き綴ったものだ。

死に物狂いで働いて、ようやく手にした第二の人生。
誰もが豊かな老後を送りたい。

ところが、現役時代にがんばった人ほど、過去の栄光にしがみつき、会社の肩書や人間関係をそのまま引きずってしまう。

いつまでも他人と比べて一喜一憂し、思いどおりにいかないとキレる……。

嫌われる年寄りとして
「昔はよかった」と言う/いつまでも他人と比べる/かつての肩書にこだわる/再就職先を選り好みする/周囲の気遣いに狎れる/緊張感をなくしている/偉そうにすぐにキレる


思い当たる節は幾つもあるが、せめてこの敬老の日を機会に「好かれる老人」となるべく努力をしよう。


「みっともない老い方」 川北義則著 PHP新書刊  720円

イメージ 1
年とともに夏場のゴルフは体力的に堪えるため、連荘のゴルフは避けていた。

が、先週の土、日は久しぶりの連荘のゴルフとなってしまい、
せめて曇りの日であって欲しいと思っていたが
なんと台風12号の影響で、天候が荒れ二日ともキャンセルになってしまった。

それにしてもわからないものだ。

台風の中心の通過は、私が住む神戸のほうが近く、ゴルフがキャンセルになる程度の被害で済んだが、中心よりかなり離れた紀伊・和歌山ではものすごい豪雨となり、甚大な災害が発生している。

急峻な地形が天候を大きく変え、被害も拡大させたのだと思うが、一日も早く立ちなおって欲しいと願うばかりだ。


さて、ゴルフが急遽キャンセルとなり、
悪天候で自宅に閉じこもりを強いられた二日間は特別にすることもないため、
読書三昧に過ごそうと選んだ小説は

レイモンド・クーリー著「テンプル騎士団の古文書(上、下)」、続編の「テンプル騎士団の聖戦(上、下)」である。

「・・・古文書」は2009年1月に発刊され、その帯に
『ダ・ヴィンチ・コードが書ききれなかったテーマに正面から挑んだ心意気。

とんでもない作家が現れた!』とあり、
かねてより興味あるテンプル騎士団やキリスト教がテーマでかつ、アクション小説ということで躊躇なく購入した。

が、平積みしている間に続編「・・・聖戦」が2011年5月に発刊されてしまい、此れも即、購入したが、読む機会がなく、いつか時間があるときにと思っていたのだ。


「テンプル騎士団の古文書」の概要は

ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催される「ヴァチカンの至宝」展の壮大なオープニングセレモニーに、中世ヨーロッパで栄華を誇ったテンプル騎士団のマントと甲冑を身につけ、馬に乗った四人の騎士が美術館に乱入、破壊の限りを尽くしていった。

騎士の一人が展示物の暗号機を奪うのを目撃した女性考古学者のテスは、事件とテンプル騎士団の関係を調べ始める。

美術館襲撃の捜査をFBIが進める中、テスは美術館襲撃の首謀者によって囚われの身となった。
首謀者はテンプル騎士団の秘宝を記した古文書を解読するため暗号機を奪ったのだった。

この古文書が公開されたら、キリスト教の根本を揺るがす秘密が明らかになるという。


続編の「テンプル騎士団の聖戦」では、
テスが何者かに誘拐され、ライリーは彼女を救うために、やはり誘拐犯に脅された歴史学者と共にヴァチカンへ行き、秘密古文書館からテンプル騎士団に関す写本を持ちだす。

テンプル騎士団が壊滅の危機にあった1310年、騎士団員コンラッドは断崖にある修道院で、百年前に仲間が密かに運んできた"荷物"を発見する。

修道院長は告白書にそれを「地獄から汲んだ毒を使って悪魔が書いたもの」と記したという。

首謀者のイラン人は告白書の内容を知り、"荷物"を手に入れる鍵となる記録簿を狙ったのだった。
テスとライリーは"荷物"を求めて修道院を探し始めるのだが、やがてイラン人の恐るべき企みを知る!


以上が簡単な内容だが、
主人公は頭が良く、吃驚するほどの美貌の持ち主の考古学者と
どんな苦難にも果敢に立ち向かう体力抜群のFBI捜査官。

そして、「キリスト教」「十字軍」「テンプル騎士団」といったキーワードを基盤にした謎解き冒険サスペンス小説。


台風により自宅蟄居している身にとっては少し荒唐無稽で荒っぽさも感じるが、あっという間に完読してしまった。

しかし、テンプル騎士団の歴史についてはかなり分かりやすく纏めている。

テンプル騎士団の創設は1096年の第1回十字軍の終了後であり、
ヨーロッパ人によって確保されたエルサレムへの巡礼に向かう人々を保護するために設立された。

その時の本部がエルサレムの神殿の丘におかれ、名前の由来となると共に、多くの伝説を呼ぶ理由となった。

テンプル騎士団がエルサレム神殿の跡地から聖杯や聖櫃を、あるいはイエスが架けられた聖十字架を発見したなどというものである。

本書ではテンプル騎士団がこの神殿でキリスト教の根源を揺るがす“何かを”発見したことによる、
テンプル騎士団が急激に巨大な権力と財力を持つに至ったとする共にこの“何かが”現代に甦ってくる設定となっている。

テンプル騎士団はイスラムと戦うという軍事面の顔と巡礼者の預金証を作成し、
彼らの資産を預かるとうサービスから拡大した金融面においても活躍し膨大な資産を作り、
当時のフランスの財務を握るまでに至った。

1300年代初頭にフランス王フィリップ4世の陰謀によって壊滅させられ、非業の最後迎えることになる。

アクション小説だが色々勉強させてもらえる。


「テンプル騎士団の古文書(上)」
「テンプル騎士団の古文書(下)」 各740円
「テンプル騎士団の聖戦(上)」
「テンプル騎士団の聖戦(下)」  各760円
    レイモンド・クーリー著 早川書房刊

↑このページのトップヘ