My Fortnight's Dairy

ようこそ私の日記に。ダイビングや旅行を中心に思いついた事柄をつれづれに書き綴ります

2012年03月

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関西空港発のエアカランで8時間半のフライトでヌメアのトンツータ国際空港に22:30定刻どおり到着した。

入国手続きをして、迎えの車でホテル:メリディアンヌメアに到着したのは真夜中の1時過ぎだった。

部屋に入るなり、ダイビング機材の開梱とカメラのセットをすませ、目覚ましを6時に設定してベッドに潜り込んだのが2時を過ぎていた。

朝7時にはダイビングショップの人が迎えに来るのだ。

強行軍のスケジュールと思えるが初日だけだ。

全8日間の旅程は
1日:ニューカレドニアへ移動
2日,3日:ヌメアでダイビング (2Dive/Day=4Dive)
4日:イルデバンへ移動
5日,6日:イルデバンでダイビング (2Dive/Day=4Dive)
7日:ヌメアへ移動
8日:日本へ移動

8日間の内4日が移動日でしかもダイビング日でも午後から貿易風が吹くからと言って午前中の2本のみだ。
意外とここでのダイビングはガンガン潜る派の私として物足らない。

高いお金を使って苦労してダイビングをするのは

某スポーツ用品会社のコマーシャルで「ランニングが嫌いな理由はいくつも見つかるが、好きになる理由はまだ一つしか見つかっていない。それは、ランニングは超気持ちいからだ」というのがあった。

此れをダイビングに当てはめてみると
「ダイビングが嫌いになる理由はいくつもある、遠くへ行かなくてはダメだ、永い休暇が必要だ、お金が掛かる、装備が重たい、船酔いする、水に濡れると寒い・・などなど
しかし、好きになる理由は、澄み切った底の見えない水の中での浮揚感が超気持ちいい」とでもなるかも知れない。

だが、わざわざ高い旅行費用を払って来というのに、2~3mという透明度に此処で出くわしたのだ。
これではダイビングが好きになる理由が無くなってしまう・・・・。


ヌメア到着日のダイビングは5人と少なかったためか外洋近くのポイントで潜り、透明度に関する不満はなかった。

しかし、翌日のダイビングは大型のボートに代わり、20人以上で、体験ダイビングの人も入っているためか環礁内でのダイビングとなり、この最悪の透明度に出くわしたのだ。

ガイドの説明では大雨と強風の影響のためと言っていたが、大雨と強風となったのは私が到着する前日であり、外洋近くであれば大雨の翌日でも問題なかった。

要はダイビングショップのポイント選択ミスであろう。

ダイビングの終了後、体験ダイビングに参加した人に印象を聞いてみたら「怖かった」と言っていた。

折角ダイビングに興味を持ってダイビングしようと思い立って参加したのに可哀想だ。

これに懲りずダイビングを好きになって欲しいものだ。

私自体が体験ダイビングを通じて念願のダイバーになり、こんなに素晴らしい世界を知ることが出来たのだから。


さて、ニューカレドニアの印象はどうかというと、素晴らしいの一言に尽きる。

澄み切った真っ青な空に、心ときめかすエメラルドグリーンのグラデーションと白い砂浜が素晴らしい海。
貿易風のおかげで、煌く太陽の下でも汗をかくこともなく、そよ風が涼しく心地いい。

ヌメアはプチフランスの香りがそこかしこに漂う瀟洒な街並みで、赤い屋根と白い壁が良く映える。

イルデバンは海の宝石(クニエ)と呼ばれ砂の白さ、海の色の美しさ、そして独特の南洋杉が見事に調和している。

人々は明るく人懐こく、日本人とみると笑顔で「こんにちは」と話しかけてくる。

又、南太平洋のグルメ天国と呼ばれるここには新鮮で豊富な食材を使用した本格的なフランス料理が楽しめ、日本食をはじめ各国のバラエティに富んだ料理を食べさせてくれる店が並んでいる。

本当に素晴らしく素敵な所だ。

だが、問題もある。
物価が高いのだ。

昼は3,4千円。夜はお酒を余り飲まなくても1万円近くは掛かる。

なぜこんなに高いのか日本人ガイドに聞いたら、ニューカレドニアは簡単な税金徴収方として輸入品全てに20%課税しているとの事。

生活に必要な殆どのものを輸入に頼っている所だから物価が高くなるのは当たり前か。

輸入品全て課税する方法は評判悪く消費税方式に変更する計画があるがいつになるのかわからないと言う。

こんな高い物価で現地の人は困らないのか聞いてみたら、フランスからのGDPの2割にも相当する援助があり、出産、教育、医療費など多くのものがただになっているとの事。


なるほど、ここでは先住民であるカナク人達が独立のため血なまぐさい闘争が行われた過去があり、1998年にヌメア協定が結ばれ、外交・防衛・司法・通貨発行以外の自治権と、独立を問う住民投票を2014~18年までに行うことになったのだ。

フランスはニッケル鋼を産出するこの地を手放す気はなく、住民を援助漬けにして独立を阻もうとしているだろう。

住民も援助がなくなると貧乏になるため独立を躊躇う人も多いと聞く。


天国にもそれなりの悩みはあるものだ。

でも是非又行きたい一番の国だ。 でも物価が・・・。

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ガンガン潜る趣向の私としてはニューカレドニアは候補外であったが、今回なぜニューカレドニアなのかというと、今年の冬の寒さが余りにも厳しかったからだ。

ダイビングポイントを選ぶ時、大物、群れ、流れ、透明度そして潜れる本数などを調べて決めるが、ニューカレドニアはダイビングに関しては印象がが薄いうえ、おまけに午後には風が強くなるため、潜れるのは午前中の一日2本だけなのだ。

日本に次々と近来にないほどの強さの寒波が襲い掛かって来ていた頃、真冬の日本と真逆の真夏の国に行こうと南半球の国々を調べていたら、明るい陽光の中、白いパウダーサンドのビーチとエメラルドグリーの海と変化するニューカレドニアの楽園のような写真を見ていたらダイビング本数などどうでもいい、是非ここに行ってみようと決めてしまったのだ。


ニューカレドニアと聞いて誰もが思い浮かべる言葉は「天国に一番近い島」だろう。


「天国に一番ちかい島」の著者である森村 桂が子供の頃、作家であった亡き父が語ってくれた、花が咲き乱れ果実がたわわに実る夢の島、神様にいつでも逢える島。

働かなくてもいいし、猛獣や虫もいない…そんな天国にいちばん近い島が地球の遥か南にあるという。

著者はそれが、きっとニューカレドニアだと思い、まだ海外旅行自体が自由にできなかった頃の1964年にニューカレドニアへ一人旅にでて、旅たちへの苦労、夢と現実のギャップ、現地の人達との交流などの体験を明るく、ユーモアに満ちた文章で綴った本が「天国にいちばん近い島」だ。


この本は森村 桂のデビュー2作目であるが、後には映画にもなり、200万部も売り上げるベストセラーとなり、日本人に「ニューカレドニア=天国にいちばん近い島」のイメージが定着してしまったのだ。


ニューカレドニアに行くことを決めてからもう一度「天国にいちばん近い島」を読んでみた。

彼女が行った50年近く前のニューカレドニアは観光とは程遠く島全体がニッケル鉱物を含んだラテライトの赤茶けた色であり、原住民の日常は怠惰でだらしなく、ヌメアの町もチョット歩けば町外れとなってしまう小さな町で、まるで西部劇に出てくるような町並みであると書いている。

父親が語ってくれた「天国にいちばん近い島」とは程遠い本島であるが、
離島のウベアを訪問して、色々な集落の人々との出会いを通じて、住民同士の強い結びつきを見聞きし、原住民が昔ながらに受け継いできた誇りに満ちたユッタリとした時間が経過する暮らしがあることを知り、父が言う天国と少し違った意味の天国に出会うことが出来た。

森村 桂はこの本の出版を機に人気作家となり、旅行記や軽快なエッセイなど多数書いている。

又、軽井沢に手作りのケーキとジャムの店「アリスの丘」を開き、
さらに趣味で始めた絵画も、「アリスの丘絵画展」を全国で開くなど多才ぶりを発揮したが、
2004年9月27日、うつ病のため入院していた長野県内の病院で自殺。
享年64歳。

皇后美智子さんの友人で、葬儀の際、美智子さんが弔辞を読んだという。


さて、森村 桂が訪れた頃のニューカレドニアはニッケル鉱の産地として知られるだけで、およそ観光とは無縁の島だったが、今では年間何万人もの日本人が訪れる場所となった。

ここの魅力は何と言っても世界遺産にも登録された美しい環礁と地球上でも珍しいほどの生物多様性を持つ自然とどこか本国フランスのパリやコートダジュールの面影が漂う街並みであろう。

しかし、ニューカレドニアは世界のニッケル資源の埋蔵量の四分の一を持ち、島中どこもニッケル鋼を含む赤茶色のラテライトに覆われながら世界でも類を見ないほどの生物の多様性を持ち、一見矛盾しているように見える島が、それは地球古代のニューカレドニアの形成の歴史にある。

火山性のバヌアッツやフィジーなどの周辺の島々とは異なり、ニューカレドニアは約6000万年前、オーストラリアと南極大陸を含めすでにかなり分離されていたゴンドワナ超大陸の東側の縁の一部であったが分離し、引き離され、島とななったものだ。

このため、ニューカレドニアは豊富な鉱物とゴンドワナ起源の珍しい多くの固有の植物・動物が残っている。

ここには3500種類の植物の内、4分の3が固有種であり、また、4300種類の陸上動物、1000種類の魚と6500種類の海洋無脊椎動物が存在し、さらに多くの新生物発見の可能性があるといわれている。


まさにニューカレド二アは自然愛好家にとって究極の旅先といわれる所以である。


ニューカレドニアのダイビングは影が薄いと言ってしまったが、それは、ここにはダイビング以外の余りにも多くの自然の醍醐味に溢れているからなのであろう。


いい機会だから、ダイビングだけでなく豊かな自然と美味しいフランス料理でも楽しんでこよう。


それでは行ってきます。


「天国にいちばん近い島」 森村 桂著  角川文庫刊 500円

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