My Fortnight's Dairy

ようこそ私の日記に。ダイビングや旅行を中心に思いついた事柄をつれづれに書き綴ります

2013年12月

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年末になり、新聞紙上や経済雑誌などでは今年の日本や世界の経済を振り返り、来年や近未来予測などと銘打っての特集記事に賑わっている。

個人の資産を投資へと証券会社も宣伝活動を活発化している。

先日、ある証券会社主催の「ディナー付経済セミナー」なるものに招待されて行ってきたが、30人程度の小ぢんまりした会であったが、出席者はすべてシニアで女性が多かった。

経済セミナーというと男性が多いと思っていたが、証券会社の女性投資家発掘が進んできていることが窺わせた。

この席上では、来年は「行け行けドンドン」で見通しは大変明るく、このチャンスを逃す手はないと強調していた。
来年の日経平均1万8000円は夢でなく手近にあり、2万円も視野の中だとの事。

確かに、この一年の日本株の上昇は目を見張るものがある。

27日付の日経新聞に
「2013年日経平均、上昇率55.6%と主要国でトップ」なる記事があり、
それによると

「27日の東京株式市場で、日経平均株価は8日続伸した。終値は1万6178円と、6営業日連続で年初来高値を更新した。

昨年11月14日に野田佳彦首相(当時)が衆院解散を表明し、いわゆる「アベノミクス相場」が始まって1年が経過し、アベノミックスに期待した海外勢の買いや円安を追い風に、日経平均は1年間で55.6%上昇した。世界の主要株価と比較すると、上昇率はトップとなり2位以下と大きな差を付けた。」

とあった。
二位 アイルランド・ISEQ全株:32.9%、
三位 米・ダウ工業株30種平均:27.4%
四位 独・DAX:24.7%

と続くが、日本株の上昇は飛びぬけている。


日本株の先導役となる米国株も順調だ。

28日付け日経新聞に
「NY株、今年26%上昇 景気回復期待でリーマン後最大」とあり、

「米国株が堅調に推移している。米景気の回復期待が広がり、ダウ工業株30種平均は週間で257ドル(1.6%)高と2週連続で上げた。
2013年の年間では約26%高と、上昇率は08年のリーマン危機後で最大になる見通し。
米量的緩和は縮小しても、実質的なゼロ金利は長期化するとの見方も株式の買い安心感を誘っている。」とあった。


アベノミクス効果による日本株の今年の上昇率は米株を超えているが、水準そのものにはなお修正余地があるという。

現時点の東証株価指数(TOPIX)を米国S&P500種株価指数で割った数値は0.69倍。
倍率が低いほど日本株が米株よりも出遅れていることを示すが、過去20年の平均は1.2倍台。
最近10年でみても平均は0.9倍前後だ。
米株が堅調さを維持する限り、「米株に比べ日本株の上昇余地はまだ大きい」という。


日本株を取り巻く環境も更に改善されている。

11月の全国消費者物価指数(CPI)の上昇率が5年ぶりに1%台に乗せ、有効求人倍率(季節調整値)は1.00倍となり、求職者に見合う求人数がある1倍台を6年1カ月ぶりに回復するなど国内景気は堅調。

外国為替市場で円相場が5年2カ月ぶりに1ドル=105円台に下落し、海外勢が前週まで8週連続で日本株を買い越していたことも相場の支えとなっている。

更に、海外勢は1月から新年度となり、海外年金基金などの投資家が参入してくるとの期待もある。


個人投資家のシェアも今年、7年ぶりに31.9%となり、05年の38%から低下が続き10~12年は20%台前半だったが、今年は大きく上昇した。


こんな投資環境を判断してか、市場では来年も日経平均の上昇ペースは続くとの見方が多い。

米国が金融緩和を縮小するのに対し、「日本は緩和が続くのに加えて、日本企業は高い増益率を維持するとみており、あと1年は金融相場と業績相場の両方が続く」と見ているようだ。

証券会社が「行け行けドンドン」で煽るのも頷ける。


27日付け日経新聞に
「2014年仰天予想 内外の政治経済・社会から10大事案」という記事があった。

国内外の政治経済・社会を対象に、関係者への取材などをもとに「確率は低いが、実現すれば影響が大きい」事案を取り上げたというもので、そのリストの中に

・日経平均、2万5000円
・米バブル崩壊、NYダウ1万ドル割れ
と言うのがあった。


来年末までに日経平均株価が1万8000円台を回復するとみる人が多いが、円安→企業業績の改善→株高という好循環がますます進むと23年ぶりに2万5000円を回復する可能性も・・。

NYダウについては連日の過去最高値更新に沸いているが、資産運用大手GMOの共同創業者、ジェレミー・グランサム氏は「米国株は今後1~2年に20~30%上昇」した後、「深刻な崩壊」に見舞われると予言した。

氏は過去のバブルをことごとく言い当ててきた人物の言葉だけに注目を集めているという。


来年は、あんまり突飛に株が上がらなくてもいいが、バルブの崩壊はもういやだ。

ゆっくりと経済が回復する穏やかな年となって欲しいナ。

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先日、奥能登半島周遊のツアーに参加しました。

先月のフィリピンの30号台風被害によりマラパスクアでのダイビングの中止を余儀なくされ、急に空いた時間をもてあまし気味であった時、旅行会社のパンフレットに「奥能登ぐるり周遊2泊三日」の広告を見つけ即申し込んでしまったのだ。

だが、このツアーの参加へは私なりの別の目的もありました。

まず、冬の北陸の海の幸をたらふく食す。
そして、能登半島は、日本列島が誕生したときユーラシア大陸から引き裂かれた最古地殻が残されている数少ない場所であることより、僅かでもその片鱗が窺える地形などがあれば見てみたいと思ったのだ。


ダイビングを始めて、海の中の生物や南の国々の美しい自然や歴史、特に先の大戦での日本軍のかかわりなど興味の対象が大きく増えてきた。

特に今、我々レジャーダイバーが潜れる深度は高々40mそこそこであが、更に深い深海に関して興味津々だ。
先日NHKが幻のダイオウイカの驚くほどな鮮明な写真を撮ることに成功し、興味の火を付けた感があるが、深海は今だ未知の世界でピンポイントでしかわかっていない。

更にその深海の海底の下では地球誕生以来悠久の時間をかけゆっくりと海洋プレートが移動して地表の地殻を生み、育て、変化させ続けていることは興味がそそられる。

と言うことで、今私は「深海」と「地球の誕生」というキーワードに敏感になっているのだ。


3億年ほど前は地球の大陸は大きく一つにまとまっていたが、海洋プレートの移動などにより、長い時間をかけ現在のような5大陸の形になったといわれる。

その中で、日本列島の誕生も中々ドラマティックだ。

日本列島はユーラシアプレートの東端および北アメリカプレートの南西端に位置し、これら2つの大陸プレートの下に太平洋プレートとフィリピン海プレートの2つの海洋プレートが沈み込む運動などにより、大陸から切り離され、4つのプレートが相互に影響しあって複雑な構造の弧状列島になったと考えられている。


5億年ほど前の古生代にユーラシア大陸の東端に大陸から運ばれた堆積物と海洋プレート上に堆積した堆積物が移動してきて衝突し、大陸のプレートに押し付けられて加わった(付加)のが日本列島のもっとも始原的な骨格である。

その後、中新世になると、日本海付近の火山活動が活発化し,日本海を大きく開く原動力になり、日本列島が大陸から引き裂かれる地殻変動が発生し、そして、およそ1500万年前には日本海となる大きな窪みが形成され、海が侵入してきて、現在の日本海の大きさまで拡大した。

日本列島が東に移動するつれて、地底の堆積物を付加体にして雪だるま式に大きくなり、火山活動や氷河期の隆起、沈降を経て小さな弧状列島がいくつかの大きな島々にまとまっていき、さらに小笠原諸島の隆起が始まり、日本列島全体が「底上げ」されて遂に現在の形になった。

と言うことで要は、日本列島はユーラシア大陸の一部が分離した地殻を骨格としているが、それに海底プレートの移動による海底の堆積物が付加され、火山活動の堆積物、更には海底の隆起などの複合的な要素により現在の日本列島が形成されているのだ。

火山や、海洋堆積物に覆われている日本列島だが、ユーラシア大陸の古い地層が隠岐、能登半島、飛騨山地に露出している。

特に能登半島中央部の西海岸の志賀町で16億年前に形成された日本最古の岩石である鹿頭片麻岩(西大福寺~鹿頭の海岸に分布)が発見されている。


能登半島は地質学に興味がある人には大変面白い所なのであろう。

ユーラシア大陸の古い基盤に火山活動による火山岩類および堆積岩類の堆積、更に地盤沈降による浅海性の堆積岩類や比較的新しい熱帯性の化石を産出する石灰質砂岩の堆積などが入り乱れた地質のため、特に、海岸線では波や風の浸食による奇景、奇形が多く(「厳門(がんもん)」「ヤセの断崖」「義経の舟隠し」・・)、自動車が走れるほど硬い砂浜(「千里浜なぎさドライブウェイ」)や歩くと鳴るほど軟い砂浜(「琴ヶ浜」)などが混在しており、又全体が海水性珪藻土からなる大きな見附島(軍艦島)など枚挙にいとまがない。

今回の観光ツアーで色々な奇景な景勝地には案内して貰ったが、太古の地層が露出している様な場所などを見に行くことはなく、もともと無理な話なのだが、ツアー最後の日、石川県道36号を南下しているときに左手に大きな敷地を持つ北陸電力志賀原子力発電所を見ることが出来た。

これこそが能登半島が古い強固な地殻で構成されている証拠なのであろう。
特に原子力発電所がある志賀町は能登半島の中でも殆ど海中に没することが無かったため、海洋性の堆積物もなく強固な地盤が保たれているところであるのであろう。


ひょんなことから参加したツアーが地質学の俄か勉強の機会を与えてくれ、その上、海の幸をたらふく食べさせて貰うというなんとも有難いツアーとなった。

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