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ラヤンラヤンへは二年前の5月の連休明けの同時期に初めて行き(2011年5月15日、26日のブログを参照下さい)、今回が2度目だ。

ラヤンラヤン島はマレーシヤ・ボルネオ島コタキナバルより西300km、小型機で約1時間の南シナ海のスプラトリー諸島(南沙諸島)に属する絶海の孤島である。

島は、長さ約7キロ、幅約2キロの環礁にあり、もとは岩礁が海面から顔を出すだけだったが、実効支配するマレーシアの海軍が1983年に占拠し、85年から埋め立て工事を始め、東西約1200m、南北約200mの人工島を造成して軍隊を駐留させた。

マレーシアはこの軍施設の隣に豪華なダイビング用のリゾートホテルを建設して世界各国からのダイバーを呼び寄せている。

絶海の孤島であるこの島は、環礁の回り全てが水深2000mまで落ち込む急峻なドロップオフとなっており、潮通しが良く、かつ透明度もいいため大型の回遊魚が生息しハンマーヘッドはじめ、イソマグロ・ギンガメアジ・カンムリブダイ、時にはマンタやジンベイザメまでが現れる世界中のダイバー、特にワイド派にとっては垂涎の素晴らしい海なのだ。


マレーシアは頭のいい事をするものだ。
軍事力では中国に敵うはずが無いので、世界各国のダイバーを引き込み中国に牽制しているのだ。


確かに中国は何をするか分からない怖い国だ。

中国はベトナムが統治していた南沙諸島の赤瓜礁に1988年3月攻撃をしかけ、無抵抗のベトナム水兵70名以上を虐殺し占領してしまったのだ。

マレーシアはこんな事態が起こることを恐れてラヤンラヤンにダイビング施設を併設して中国に対抗しているのだ。

でもマレーシアは対中国に対して毅然と対応しているから立派だ。

本年、3月26日にマレーシアが領有権を主張している南シナ海スプラトリー諸島南方の排他的経済水域に中国の艦船4隻が侵入し際、マレーシア海軍の哨戒艦が現場に急行し、退去を命じて退去させている。


貪欲な中国と周辺関係諸国との領土、領海に関するトラブルがエスカレートしている。


中国の主権の主張は全て後出しだ。

どこかに天然資源や中国が必要なものががあると分かると、歴史や国際法を無視し、「議論の余地のない主権」があると恥ずかしげも無く繰り返し主張するのだ。

一回言い出したら、中国人民の目もあり、引くに引けずどんどんエスカレートしていく。

そんな中、中国は勝手に1992年に領海法を制定して、スプラトリー諸島全域を中国領と定めてしまった。

中国の領土であるとの主張は15世紀初めの明代に、スプラトリー諸島のある海域に鄭和の艦隊を派遣したことなどを挙げて、領有の根拠としている。

おかしな話だ、15世紀の遠い昔に見つけた、人が住めないような小さな島や岩礁を夫々線で結び「9点破線」と名付け、2009年に初めて海洋権益の主張に関する地図を国連で配布し、2010年には、この水域を「核心的利益」として位置づけている。

叉最近ではこの広大な南シナ海は「内海」であって、公海ではないと明言している。

中国は慣習国際法に基づき他国に航行と上空の飛行の自由を与えているだけで、国際公共財としての公海で行われる飛行活動や偵察、軍事的調査活動を禁止しようと関係国を脅している。


フィリピンでは

人口が数年後に1億人を超え、電力消費量が大幅に増えるためスプラトリー諸島の周辺海域でガス田の開発を進めているが、11年には資源探査船が中国にたびたび妨害された。

スカボロー礁でのにらみ合いの直後、中国側はフィリピン産バナナの検疫を強化。観光も大きな打撃を受けた。
姑息な手段をするものだ。


日本関係では

中国外務省4月26日の記者会見で、沖縄県の尖閣諸島について「中国の領土主権に関する問題であり、当然、中国の核心的利益に属すると」述べた。
中国が尖閣諸島を、妥協の余地のない国益を意味する「核心的利益」と公式に位置付けたのは初めて。

さらに
中国共産党機関紙、人民日報は5月8日付で「歴史的に未解決の琉球(沖縄)問題を再び議論できる時が来た」と主張する論文を掲載した。
党・政府の見解を示す同紙が沖縄の帰属を未解決と断じ、中国の領有権を示唆したのは初めて。沖縄の帰属を持ち出し、尖閣諸島を巡る問題で日本をけん制する狙いがある。

 執筆した社会科学院の研究者らは「琉球は明清両朝の時期、中国の属国だった」とし、日本が武力などで併合したと強調。

だが、ネット上では「過去に中国の属国だったという論理から中国領になるなら朝鮮半島やベトナムも中国領となり、隣国の不安をあおって危険だ」など、人民日報の論文への懸念も出ている。


本当に図々しい。
欲しいものはなりふり構わず自分の物と云って我欲を剥き出しにする。

やはり関係国が一枚岩となり強欲中国にガツンと対応することが大切なのかも。


それでは喜んでマレーシアの思惑に協力しながら、ダイビングを楽しんできます。