ギリシャは、欧州中央銀行(ECB)による同国銀行への融資増額が見送られたことにより、金融システムの崩壊を食い止めため、ギリシャ中央銀行は現在、国内銀行の休業と資本規制(預金引き出し制限)導入を導入をせざるを得なくなり、ギリシャ経済の首を更に絞めつけている。
緊縮案を受入れた場合でも、ギリシャの資本規制は延長される可能性が大きいが、新政権が樹立され、債権団との交渉が再開されるだろう。
これが最も希望を持てるシナリオであるとしている。
(2)国民投票で債権団の提案受入れるが、最終的にはユーロ圏から離脱
ギリシャ債権団の提案に応じても、ダメージが余りに大きく、ユーロ圏から離脱する可能性もある。
同氏はまた、ギリシャが財政緊縮策を受け入れたとしても、ユーロ圏諸国の議会承認という長期に及ぶプロセスを経る必要があり、合意に対する政治的障害が大きくなるだろうとくぎを刺し、「その結果、ギリシャはユーロ不足からおそらくデフォルトに陥る恐れがあり、並行通貨が生まれる可能性がある」と予想する。
(3)国民投票で債権団の提案拒否しユーロ圏から離脱
エコノミストの中には、ユーロ離脱はギリシャに利益をもたらすと論じる者もいるが、前出のカークガードによると、そうした主張は離脱の危険と困難さをかなり過小評価しているという。



政府債務
ギリシアの国債残高は、2015年現在3160億ユーロ(43兆円)である。
1ユーロ=1ドラクマで交換されると、3,160億ドラクマです。
ドラクマが1/3になると、3,160億ドラクマは、実質では14兆円に下がる。
対外債務
ギリシアの対外債務は、GDP($1,829:2015年)の2.5倍あり、$4,572億(55兆円)です。ECB、IMF、海外、EFSC(欧州安定化機構)からから借りている。
ユーロ建てやドル建ての債務を、ドラクマ建てにすることに、債権者団が応じるかどうか? 応じれば、その後の、確実なドラクマの1/3の低下により、債務の実質額は1/3(18兆円相当)に減額されることになる。
債権者団が、これに応じるかどうか、不明で、応じなければ、対外債務は減りません。
預金額
2008年からの引き出しで大きく減った世帯や企業の預金は、2015年時点の大手銀行分で1,500億ユーロ(20兆円)残っています。
ユーロからドラクマに切り替わると、その後のドラクマの下落により、7兆円くらいの価値に減ります。
