先週金曜日の16日の日経平均株価は前日比127円36銭高の1万9401円15銭と9日続伸(約1100円もの上昇)で引け、年初来高値の更新は7日連続だった。
このまま年末を迎えると2012年のアベノミックス開始以降、年間で5年連続の上昇の可能性(2015年大納会終値19,033円71銭)もみえてきた。
5年連続で上昇すれば、第二次石油危機直前の1978年からバブル期ピークの89年までの12年連続以来のものだ。
だが、今年は誰ひとりとして、本年初めの株価の大暴落と年前半の低迷をみて、日経平均が現在のような状況になると想い描く人はいなかった程の騰落幅や変化が激しい大波乱の年であったのだ。
今年の東京市場の日経平均の経過を少し振り返ってみると
今年の株価の出だし、1月4日の大発会の日経平均(通常はご祝儀相場といってお祝いムードで上昇することが多く、過去10年を見ても7回は上昇している)は582円73銭安の1万8450円98銭の大幅安となりお屠蘇気分を一掃し、その後も下落は続き1950年に平均株価指数の算出が始まって以来の年始から5営業日連続での下落をし、この間の下げ幅は計1335円となる大波乱のスタートであった。

2015年12月より2016年12月15日までの日経平均の推移
この年始から株価が急落した要因は中国株であったと言われる。
その一つは、中国株が急落した2015年7月に実施された「大株主の株式売却禁止措置」が2016年1月7日に終了する予定にもかかわらず、中国政府から対策が発表されず、禁止措置が終了すれば、大株主が大量に株式を売却してくるという懸念で、その前に売却しておこうという動きが切掛である。
もう一つは、米国の利上げに起因する人民元の下落である。
中国は2015年12月に、今後は通貨バスケット制への移行を示唆してきて、米ドルの上昇の悪影響を直接受ける米ドルペッグはやめて、米ドルが上昇して他の通貨の価値が下がれば、人民元も同様に価値が下がるような値動きにするとした。
このため、人民元は2015年12月以降に米ドルに対して下落が続いていくことになってしまった。
そしてさらに、2016年2月12日(金)の休日明けの東京株式市場は、急速な円高の進行(約1年3カ月ぶりに1ドル=110円台の円高・ドル安水準を付け、輸出の採算が悪化するとの不安が増幅した)や前日の欧米市場の株価下落などを受けて売り注文が殺到し、大幅に続落した。
年初の19,000円の高値から1ヶ月半ほどで4,000円のマイナスだった。
日経平均はこの短期間に本当に大きな変動をした。
年初からの下落率は21.4%で世界第1位の値下がり幅を記録した。
さらに、6月24日、大勢の予想を覆し、国民投票の結果英国がEUを離脱するとう言う決定をしたため、今後の欧州や世界経済、グローバル企業への悪影響が懸念され、リスク回避の動きが加速し、世界規模の大波乱が起きた。
24日の日経平均株価は急落して1286円33銭(7.9%)安の1万4952円2銭で下げ幅はおよそ16年ぶりの大きさを記録した。
この2014年10月以来の安値を付けた下げ幅は、ITバブル期の2000年4月17日(1426円)以来の大きさ、下落率は東日本大震災直後の11年3月15日(11%)以来となった。
円相場もニュースが正式にEU離脱派勝利と伝えと、ドル・円相場は一時1ドル=99円2銭と13年11月以来の100円割れまで円高が加速した。
そして11月8日の米国次期大統領選挙で共和党候補のドナルド・トランプ氏の当選だ。
常識的でない言動と政治経験もないトランプ氏の当選は全くの予想外で期待はずれの結果であったためか反動も大きく、米国を始め世界経済の先行きを巡る不透明感が強まったとの受け止めから、選挙の結果が最初に影響する東京市場で大暴落が起きた。
11月9日、日経平均は平常に推移していたが、次第にトランプ氏が優勢の情報が入りだして状況は反転し下落しだし、アメリカの大統領に当選決定を受けて日経平均は最終的に日経平均採用銘柄の全てが下落する全面安の前日比919円84銭安(-5.3%)の1万6251円54銭の大暴落となった。
又為替はクリントン氏優勢が伝えられていた開票前は、1ドル105円でしたが、トランプ氏の勝利が伝わると101円までドルが大暴落した。
ドル円相場で短時間でこれだけの値動きはそう起こることではなかった。
しかし、日経平均株価が919円下げたまさかの「トランプショック」から一夜明けた10日の東京株式市場の日経平均は前日比1092円88銭(6.7%)高の1万7344円42銭となり、半値戻しどころか前日の下げ幅をすべて埋めた。
9日のNY株式市場でトランプ新大統領を好感してダウ平均が256.95ドル高の18589.69ドルと大幅続伸し過去最高値に迫ったことに加え、1ドル=105円台に進んだ円安を好感したことが買戻しと新規の買いを誘ったからだという。
それから今日まで一直線の右肩上がりだ。
トランプラリー開始後、日経平均は1万7000円から1万8000円までの上昇にかかったのはわずか8営業日、1万8000円から1万9000円までは14営業日だった。
来週以降クリスマス休暇に入る外国勢や利益確定などで勢いが弱る事が予想されるが、それにしてもものすごい上昇圧力だ。
一体何が理由で株価がこおも上昇するのかというと、勿論トランプ氏が打出している4%への成長戦略(大型減税とインフラ投資により2%嵩上げする)への、不透明感はあるものの、期待がベースにあり、最近の世界の経済情勢が好転して来ていることが要因であると言われている。

トランプ氏の経済政策(日経新聞より)
第1に国内の景況感が好転してきた。8日に発表された11月の景気ウオッチャー調査の現状判断指数(季節調整値)は5ヶ月連続して上昇し、その値も52.5と消費税率引き上げ前の駆け込み需要に沸いた14年3月の53.5以来、2年8カ月ぶりの高さと
なった。

第2に中国経済が堅調だ。11月の工業生産は前年同月比6.2%増、小売売上高は同10.8%増とともに10月の伸び率を上回った。
インフラ投資の拡大や自動車購入減税など政府の景気対策頼みの面もあるが、市場では「予想以上の改善」との見方が強いが、日本の鉄鋼株や機械株の値上がりに結びついている。

第3に原油をはじめとする商品市況が回復している。石油輸出国機構(OPEC)が10日にウィーンで非加盟国と開いた閣僚会合では、非加盟国も減産協力で合意した事によりWTI原油の期近物は12日に一時、1バレル54.51ドルと、15年7月6日以来1年5カ月ぶりの高値を付けた事は日本株には強材料となっている。
国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しの下方修正が止まり、経済協力開発機構(OECD)が17年の見通しを上方修正するなど、世界の景気は好転しつつある。
こんな局面では世界の景気敏感株と言われる日本株の上昇に勢いがつきやすい。実際、米国の大統領選以降の上昇率はニューヨーク・ダウ工業株30種平均が8.0%、ドイツ株式指数(DAX)が7.4%なのに、日経平均は12.1%に達している。(日経新聞による)
100年に1度と言われる「ブラックスワン」(実現可能性は小さいが実現すると影響が大きい出来事)が、今年は「英国EU離脱」と「まさかのトランプ氏当選」時の2度も舞い降りた大波乱の年であった。

さらに2017年は「10年サイクル7の年のジンクス」の年だという。
10年前はサブプライム危機、20年前はアジア通貨危機、そして30年前はブラックマンデーと危機が巡る年回りだ。
火種はまず新興国の通貨不安、次に欧州の金融・政治不安で、又欧州からブラックスワンが飛来するのか。
3月オランダ総選挙、4~5月フランスの大統領選と続き、秋にはドイツ議会選挙が待つ。
だが、一方で、米国をはじめ世界の景況感は比較的良好であることにより、来年以降は2万円(強気では2万3000円)を試す展開を見込まれるという意見もある。
どうも欧州の政治状況に振り回される可能性があるようだが、もう「ブラックスワン」はゴメンだ。
なんとか穏便な選挙となって欲しいものだ。
さて、このような波乱の年であった今年一年の私のダイビングや旅行について振り返ってみると(株価の成績が私のダイビングや旅行には大きく影響を及ぼすのだが)やはり、無縁でなく例年と大きく違った内容になっていた。
例年はダイビングは海外がほとんどであったが、今年は海外ダイビングが少なくなって国内ダイビングに変わり、旅行は国内が中心となっている。
1) 1月15日~29日
メキシコ・セノーテダイビング&キューバ観光
株価暴落の最中であったが前年度からの計画であったので実行した。
「神秘のセノーテをいくつも周りその後待望のキューバに行きハバナ
の旧都市の観光とバラデロの美しいビーチに感激」

2) 6月10日~13日
沖縄・粟国島/慶良間諸島ダイビン
とても海外ダイビングを計画する気力がなかったので国内ダイビング。
「粟国島のギンガメアジの大きな群れをみて感動」

沖縄粟国島のギンガメアジの群れ
3) 7月2日~7月13日
オーストラリア・GBR&サウスウエストロックダイビング
2月の暴落から一段落した時のプランであったが、英EU離脱による暴落
が発生して悩んだが実行した。
「GBRでミンククジラ、サウスウエストロックでシロワニの群れをみる」

オーストラリア・サウスウエストロックスのシロワニ
4) 8月8日~11日
東北出羽三山・鳥海山 山登りツアー
海外ダイビングは一休みして国内ダイビングや国内ツアーに専念する。
「立石寺の眺望や羽黒山の鬱蒼とし神秘的な参道を登り感激する」

立石寺の眺望
5) 8月25日~29日
沖縄・慶良間諸島/万座ダイビング&全島シーサ祭り見学
「慶良間諸島等のダイビングとシーサ祭りの見学」

沖縄全島シーサ祭り
6) 11月6日~8日
北海道宗谷岬・カニグルメツアー
「最北端の宗谷岬から樺太を臨み、三種のカニを堪能する」

北海道・宗谷岬日本最北端記念碑
7) 11月26日
京都紅葉狩りツアー
「光明寺、大原野神社、大徳寺、嵯峨野嵐山、嵯峨野トロッコ列車紅葉巡り
光明寺の参道を埋め尽くし紅葉やその他京都の美しい紅葉を満喫した」

光明寺のもみじ溢れる参道
8) 11月30日~12月1日
城崎温泉カニグルメツアー
「城崎温泉を楽しみ豪華カニ料理に大満足」

城崎温泉の風景
9) 11月9日
京都・文化博物館&京都御所見学
「黄金のファラオと大ピラミッド展と自由公開となった京都御所を見学」

京都文化博物館の大ピラミッド展
10) 12月13日
鳥取はわい温泉カニグルメツアー
「カニを食べ尽くと銘打つほどの豪快なカニ料理に大満足」

鳥取でのカニ食べつくし まだまだ料理が来る
以上のように年後半は殆どカニ料理が目当の国内旅行となってしまいダイビングが少し遠のいてしまったのが残念だ。
来年は日経平均2万3000円にもという予想もあり、これを信じて、海外ダイビングをどしどし計画していこう!!