93日からのトンガでのホエールウオッチング&ダイビングは半年ほど前から行くことが決まっていたのだが、やはり土壇場にならないと何も進められないという悪い癖が年とともに更に強くなって来たようだ(勿論暑さのせいで仲々気乗りがしなかった・・・私としてはこの要素が大きいと思いたいのだが)。
 
トンガへ行くまでに
78日から18日まで「沖縄・宮古島&本島北部離島巡りダイビングツアー」
83日から8日まで「東北・女川ボランティア&ダイビングツアー」に行った写真などを整理しホームページ掲載し、かつ
地元の兵庫県立美術館で722日から918日まで開催されている「怖い絵」展を見に行きその内容を整理することが東北・女川から帰って来てからの当面の目標であった。
 
だが、最終的に情けないが、時間切れで「東北・女川ボランティア・・・・・」の写真をホームページに記載は不可能となり、トンガよりの帰国後に回すことにしてしまった。
 
トンガから帰ればトンガと東北・女川の件を1010日から出かける「インドネシア・アンボン海クルーズダイビング」までに片付けなければならなくなり、苦しくなるのはわかっているのだが・・・・・こんなイタチごっこが最近続くようになってしまった。
 
 
というわけで、ここでは
まずはじめに「沖縄・宮古島&本島北部離島巡りダイビングツアー」
そして、兵庫県立美術館で開催中の「怖い絵」展
最後にこれから行く「トンガ」について感じることなどを紹介します。
 
 
「沖縄・宮古島&本島北部離島巡りダイビングツアー」については既にこのブログでも731日に「沖縄・宮古島&本島北部離島を巡るダイビングは快晴続き、しかも777本記念達成とルンルンであった(前編)」「その後編」と二つに分けて観光面を主体に記載している。

今回のホームページには前回のブログに掲載した観光写真とともにダイビングの写真および動画も掲載しました。
 
思い返してみると、何と言っても、宮古島と本島北部の離島巡りの期間中、快晴、ベタ凪と信じられないほどの天候に恵まれ、観光そしてダイビングが絶好のコンディションで楽しめたことと、個人的なことであるが、この期間中私がダイビング777本の記念ダイブを達成し多くの皆さんに暖かく、熱烈に祝っていただいたことが強く印象に残っている。

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           私の777本記念を皆で(特に女性中心で)祝って頂きました

60歳を越して、ダイビングをはじめてから約14年。そのうちの半分は在職中で、なんとか時間を工面しながらのダイビングであったが、残りの半分は完全リタイアしての自由で気ままなダイビングをすることが出来、年間100本近くまで潜ったこともあって、今回めでたくも777本を達成出来たのだ。
だが、やはり最近体力低下を感じる中で、今年がダイビング開始して15年目ということで、今まで行けてないようなところに、余り潜る本数には拘らず、のんびりと質の高いダイビングに、これからは積極的に行く計画をしている。
 
9月のトンガのホエールウオッチングもその一つで、10月にはインドネシアのアンボン海クルーズ、11月にはオーストラリアのポートリンカーンでのホージロザメのケージダイビングなど予定されている。
 
私が付き合っているダイビング仲間内では777本などは全く若輩扱いだ。
1000本超え2000本近くの人達がウジャウジャ。
そう見ると私ももっと頑張らなくてはと・・・・・気を張らずノンビリとこれからも永くダイビングを楽しんで行きたいと思います。
 
ということで、色々思いを込めた777本記念ダイブ達成であり、かつそれを暖かく、盛大に祝ってくれたショップの皆様、そして同行のダイビングの仲間に感謝を申し上げます。
 
ホームページの内容案内のつもりがちょっとずれてしまいましたが、ここではホームページにも掲載をしていますが、前回ブログには掲載しなかった海の中の動画を2,3本ご紹介します。

            無数のハナダイが小さ根に乱舞するさまが素晴らしい

               群れるデバスズメダイの俊敏な動きは見事

              視界一杯に群れるスカシテンジクダイに驚きだ
 
さて次に現在開催中の兵庫県立美術館の「怖い絵」展の話であるが、9月入れば混みそうなので、なんとかトンガへ行く前にと思い、29日やっと(「東北・女川ボランティア・・・・・」のホームページアップを先延ばししたため)行くことが出来た。

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              兵庫県立美術館入り口と「怖い絵」展ポスター

案の定、朝一番に行ったのだが、大変な混雑で今年何回か美術館等へ行ったが一番の混雑であった。
今回無理してでも29日に行ったのは正解であったと思う。
 
私はリタイヤ後、この5年間ほど「ギリシャ神話と西洋画」なる美術講座を月一度受講しているのだが、この講座はギリシャ神話をテーマに各時代の画家たちがどのように神話を描いてきたかを説明してもらうものだが、ある時期は規律正しく忠実に描き、あるときは神々を動物やシンボルに喩え自由度をもたせたり、又全く作家の思ったまま自由に描いたり、一枚の絵画を奥深く読み込むと、見えてくるその時代背景や作家の意図などを教えてもらうものだ。
 
まさにこの「怖い絵」展は一枚の絵画を深読みし、その背景を知る事で初めて怖さを知る絵や、勿論視覚的に直接怖さが伝わる物などを集めているのだ。
 
この美術展は中野京子氏のベストセラー「怖い絵」に想いを得たという。
中野京子氏の著作「怖い絵」は約10年前に初刊されて、一躍注目され、それ以降ゾクゾクとこの手の本を発刊するベストセラー作家となったが、これらの本の人気にインスパイアされ、主に近代のヨーロッパ絵画から、神話・現実・歴史といったテーマに分けて”怖い絵”を集めたのが本展である。
 
今回の美術展の目玉は何と言ってもポール・ドラロージュの「レディー・ジェーン・グレイの処刑」である。
本展のポスターにも使われ、キャッチコピーに”どうして”と一言だけある。
シンプルで余計その裏にある背景の複雑さが想像され怖さが滲み出る感じだ。

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          左ポスター(絵の右側に”どうして”とある)、右全体図

この絵に描かれているのは、純白のドレスに身を包み目隠しをされた乙女が、白く華奢な手を伸ばし、これから己の首を切り落とすために使われる断頭台を探している姿だ。
波打つ豊かな髪は括られ、滝のように肩へと流され、斬首しやすいようにドレスの襟元は大きく開けられている。
取り乱した侍女たちは柱にすがって泣き崩れたり、気を失ったりしている。
自分の不運な運命を嘆くことも、命乞いもせず気丈に振る舞う彼女はイングランド史上初の女王となるも、わずか9日間で玉座を去り、ロンドン塔に投獄され7ヶ月後に死刑となった悲劇の女性である。
 
享年16。罪状は君主に対する「反逆罪」である。
まだ少女といえる年齢であった彼女に、「反逆」など大それたことが、本当にできたのだろうか?
ヘンリー八世の由緒正しき血筋に生を受け、敬虔な信仰心と気品を備え、「イングランド一の才女」との呼び声も高かったとされるジェーンだが、醜い権力闘争や宗教争いに巻き込まれてしまったのだ。
 
このように見てくると、ポスターの”どうしては多分、”どうして、私がこんな目に合わなければならないの・・”続くのであろう。
 
権力闘争の真っ只中に放り込まれた無垢な少女の運命を想うと、本当に背筋がヒヤッとする恐ろしさを感じる。
 
他にももっと紹介したいものがあるが一つだけあげると

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                 オデュッセウスとセイレーン
 
オデュッセウスがトロヤ戦争後国に帰る途中に遭遇する試練の一つで、美しい歌声で船人を惑わさせ遭難させるというセイレーンの誘惑に必死に抵抗するオデュッセウスと部下たちを描いている。
部下たちには耳に蜜蝋を詰め聞こえなくし、オデュッセウスは歌声を是非聞きたいと蜜蝋は詰めず、体を柱にロープで固定している。
ただ、セイレーンの美しい歌声を聞いたオデュッセウスは陶然となって身をよじっているだけであるが。
 
 
さて、やっとトンガについてであるが、我々ダイバーではトンガと謂えばクジラが高確率でそれも親子クジラが殆ど動かずにいてくれるため、じっくり見ることが出来る場所であるということは広く知られているが、他には・・・・と言われると。

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               トンガでのクジラの親子(インターネットより)

トンガは王国である。
トンガの人は身体が大きく、日本でも相撲やラクビー界で活躍した人がいる
南の島国で世界でも2番目かに早く一日が始まる国だとか
あ、カボチャの輸出国で日本の商社の人が栽培を初めたとか
・・・・
余り大したことを知りませんね。
 
只、地質学に興味持つ私としてはトンガは大変身近なのです。
 
トンガ諸島の直ぐ東側には長さは約1,200km、最大水深は10,882 mと世界で2番めに深い海溝があり、ここで太平洋プレートがオーストラリアプレート下に沈みこんでいる。
 
日本列島同じような構造で、日本列島にま東側に日本海溝が長さ約800km、最大水深8020mがあり太平洋プレートが北アメリカプレートに潜り込んでいる。

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                    太平洋周辺の海溝
 
又、最近読んでいる本で、
佐野貴司氏著の「海に沈んだ大陸の謎」という本で、昔から言われた、一万年前に高度の文明を持っていた人達が住む大陸がある日忽然と消えたという謎の大陸「ムー」や「アトランティス」伝説は真実か否か、海底調査から浮かび上がった「第七の大陸」正体は?というような内容の話なんですが、
 
彼の結論としては、本の中では地球史科学に基づいた詳しい考察が述べられているのですがそれは省くとして、トンガの西側現在のニュージランドあたりの海底に広大な海台(超巨大火山が海中の台地)があり、この海台は現在も沈下中であるが、逆算するとこの海台は一部が海の上に出て時期があると推定されるという。
現在海上に出ている島はニュージランドが代表的なものである。
 
そうなるとこの海台が「第7の大陸」と呼ばものであり、その大陸の名は「ジーランディア」と名付けられている。
 
日本の海洋研究開発機構(JAMSTEC)が2018年にも地球深部探査船「ちきゅう」を使用してこの「失われた大陸」を掘削し、大陸分裂の謎を解き明かす、新たな計画「ロードハウライズプロジェクト」が動き出しているという。

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           JAMSTECの「ロードハウライズプロジェクト」の掘削計画
 
こうゆう話を聞くとなんか夢がありいつも興奮してしまうのだ。
 
それでトンガとの関係は?と聞かれると、トンガは「ジーランディア大陸」の直ぐ東側にあるというだけなんですが、私としては地球史科学の大エポック的な舞台近くに行けるというだけで興奮して嬉しくなってしまうのです。
申し訳ありません・・こんなことで喜ぶのは私だけですかね??
 
それではトンガについてほんのちょっと
トンガは南太平洋のオセアニアのポリネシアに属し、イギリス連邦加盟国の一つである。

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トンガは基本的には火山群島で、4つの群島、172の島からなり、うち45島が有人で島々は南北600km、東西200kmの幅に広がり、すぐ東にトンガ海溝が南北に伸びている。
周辺の島々が次々とヨーロッパの列強国の支配下に置かれてきた中で、過去に一度も植民地化されず、現在まで王制が残る唯一の国であるもある。
陸地面積の合計は747㎢で日本の奄美大島(712㎢)の大きさに近い。
 

 
今回我々が行くババウ島はトンガタプ島の北約275㎞にあり、北の玄関として栄えており、中心地であるネイアフの港は複雑に入り組んだ海岸線と美しい入り江、透明度の高い海が人気で、毎年5月~11月まで東からの貿易風を利用して航行するヨットマン憧れの地として世界的に有名だ。

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               上:ババウ島ネイアフの港 下:ヌク島
 
また、ババウ島の豊かなサンゴが生息する海は非常に美しく、多くのダイバーを魅了し、毎年7月~10月にかけてはザトウクジラが回遊して、ザトウクジラの群れの中で泳ぐ稀少な体験も出来る。
 
 
知らないことが多すぎるトンガ王国です。
でもセレブも憧れるネイアフの港の景色は楽しみですね。勿論クジラもですが・・。
 
それでは行ってきます。