昨年の年末から年始にかけての休みはゴルフや飲み会はあったものの、ダイビングや旅行に出かけることもなく殆ど家に篭りきりであった。
 
それは、11月中旬から12月初めまでの約20日のオーストラリア南・西部一人旅から帰ってきたばかりで日本との温度差がありすぎ、体調を崩したことと、オーストラリア旅行の出発間際まで細かい調整に追われ、次のダイビングの計画を立てないためだ。
 
それにしても今回の休みは読書をするには打って付けの環境が整っていた。
 
まず、南国から帰ったばかりで寒に外出への気力がい萎え家に篭り気味になったこと。
そして、一年ほど前より、例の偏向・偏見・捏造などのメディアの一連の騒ぎを見て、嘆かわしくもかつ怒りも感じテレビを一切見ないことにし、特に公共放送であるNHKに対しては料金の支払いを拒否していることもあり、一切テレビ見ない生活となっていたことだ。
 
そんな中で、年末にソニーのワイヤレスAiスピーカー入手したが、これが優れもので私の生活環境にピッタリハマったのだ。
 
私が永年溜め込んだお気に入りの音楽をクラウドにアップすると、それを静かな環境で一日中流してくれ、必要があればニュースや予定、天気、そして気になることがあれば聞けば答えくれるなど、私本位の静かな環境が出来たのだ。

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そんな読書にピッタリの環境の中で読んだ本は、約半数は今回の休みのために購入したものだが残りは未読の山積みされた中から引っ張り出して来たものだ。
 
こうして読んだ本を振り返って見ると、私の読書範囲は益々安易でかつ狭い分野に偏チョット恥ずかしいですが読んだ順に列挙すると


1.「夜行」 森見登美彦/著 小学館  1400
2.「スケープゴート」 幸田真音/著 中公文庫 720
3.「封印された異星人の遺言上、下」/ボイド・モリソン著 
  竹書房文庫 各750
4.「技術屋の王国」 片山修/著  東洋経済新報 2000
5.「経済雑誌:沈む神戸製鋼」 東洋経済新報 690
6.「経済雑誌:2018大予測」  東洋経済新報 740
7.「経済雑誌:2018総予測」  ダイヤモンド 780
8.「暗黒結晶上、下」  ジェームズ・ロリンズ/著 
  扶桑社ミステリー 各920円
9.「地底世界上、下」  ジェームズ・ロリンズ/著 
  扶桑社ミステリー 各880
10.「余命10年」 小坂流加/著 文芸社文庫 620
11.PC雑誌:無料ソフト大全」 日経BP 690
12.「未来の年表」  河合雅司/著 講談社現代新書 760
13.「失敗だらけの人類史」 ステファン・ウエイア/著
  日経ナショナルジオグラフィック 2600


内容を敢えて記すほども無いものも多いがチョットづつコメント記載してみる。
 
 
1.「夜行」 森見登美彦/著

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読み始めると静寂の中に謎が溢れる不気味な雰囲気に引きずり込まれてあっと読んでしまった。
 
「京都で学生時代を過ごした6人の仲間が十年前、鞍馬の火祭りを訪れた時、仲間の若い女性が夜の闇の中に忽然と姿を消して、それから十年ぶりに鞍馬に集まったの仲間の人達が夜が更けるなか、各々が旅先で出会った不思議な怪談じみた体験を語り出すのだが、不思議な事に全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。」

作者は怪談の「向こう側」という世界を表現するのに「夜」「お祭り」「宴会」というキーワード通じて現し、そして「夜行」という絵の表題で不気味に謎めいた雰囲気が醸し出している。
 
 

2.「スケープゴート」 幸田真音/著
  
  「スケープゴート」として政略に巻き込まれる女性が開き直って女性総理へと進む話。
 
 
3.「封印された異星人の遺言上、下」/ボイド・モリソン著 
 
  私が好きな歴史、科学、アクション分野の話だがコメントなし。
 
 
4.「技術屋の王国」 片山修/著

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ホンダの研究部隊をルポした話だが、ホンダは不思議な企業だという。
「ホンダジェット」「ASIMO」など何故経験ゼロな自動車屋が作り上げることが出来たのか?

著者は創業者の本田宗一郎の企業マインドであり、その組織体制と創業者を師と仰ぐ研究者達の不屈の魂とやり抜く根性と記す。

利益を産まない開発を許す経営者とその苦難に耐え抜く研究者達のナマの姿を克明に綴っている。
 
経営者、研究者・・企業人全てに読んで欲しい本だ。
 
 



5.「経済雑誌:沈む神戸製鋼」 東洋経済新報 
6.「経済雑誌:2018大予測」  東洋経済新報 
7.「経済雑誌:2018総予測」  ダイヤモンド 
 
 「沈む神戸製鋼」と銘打った特集版はOBとして深く内容を知るべく購入したのであるが、事業部が違うと殆ど別会社という感じで知らないことばかりだ。
 
他は本年の予測であるが概ね本年は世界経済も日本経済も順調に拡大するとの予測であり、新年からも株価も上昇しチョット安心した次第だ。

 
8.「暗黒結晶上、下」  ジェームズ・ロリンズ
9.「地底世界上、下」  ジェームズ・ロリンズ
 
  緻密な科学知識と歴史そしてスピーディな展開とアクション。好きな作家で殆ど読んでいるのだが、上記2作品は彼の初期のもので色々アイテムがてんこ盛りされていてサービス満点などであるが荒唐無稽なところもあチョット引ける面もある。


10.「余命10年」 小坂流加/著

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私はこの手の本は余り読まないのであるが、本の帯に「死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯生きてみるよ」あった。

余名10年と宣告された若い女性がどうしてそこまで強くなれるか興味を惹かれ購入した。
 
作者は若くして不治の病で余命10年と宣告され、既に昨年の2月に亡くなっているのだが、小説の各章の終わりには主人公=作者の気持ちが赤裸々に記されている。
 
主人公・林茉莉は20歳の時林茉莉は遺伝性の難病を発症し「余命10年」を宣告される。
初めは苦しい闘病と死への不安で自暴自棄にもなるが、心を通じ合える親友も出来、絵とか物を書く創作の楽しさを知り生きる希望を見出し、さらにお互いに惹かれ合う恋人とも出会うことが出来た。
 
だが、好きな人が出来れば必ず訪れる別れが益々辛くなるが、彼女は色々苦しみながら一つの決断をする・・・。
 
早逝した若き女性作家の死や愛や希望、不安などへの心の綾を見事に綴った作品で、最後は年甲斐もなくググっと来てしまった。
 
 
11.PC雑誌:無料ソフト大全」
 
  PCが重くなり毎回購入するがパラパラとめくって終わってしまう。
 
 
12.「未来の年表」  河合雅司/著 

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副題に
「人口減少日本でこれから起こること」とあり、表紙にこれから、2030年のすぐ先に起こるであろう事がドラスチックに表示されている。
読めば読むほど、知れば知るほど空恐ろしく寒気がする。

高齢化・少子化で生産人口の減少を「外人労働者」「AI」「女性」「高齢者」で解決と意気込むが一時しのぎにはなるが基本的解決とはならない。











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2065年には人口8800万人
2117         5060
2217        1380
  ・
  ・
3000年     0.2
 
人口減少に伴い国防も弱くなりいつまで”日本国”は存在できるのだろうか??
このままでは何十世紀も万世一系を誇った日本も3000年には日本人消滅ということもあり得るかも・・。
 
やはり人口を一定レベルに維持出来るように結婚して子供を安心して産める環境を経済的にも施設的にも周りの人達も暖かく援助出来る体制を作るべきと思う。
 
本書は皆がこれからどうすべきか考え行動を起こすためのきっかけとなるものと思う。
 
 
13.「失敗だらけの人類史」 ステファン・ウエイア/著

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これは面白い。特に私みたいな歴史好きそして薀蓄好きにはたまらない。

副題に「英雄たちの残念な決断」、そして帯に
「それはアダムとイブから始まった! 英雄たちがやらかしてきた残念な決断と泣きたくなるような舞台裏」とある。
 
人が、英雄が、独裁者が・・・犯した愚の骨頂とも言うべき失敗の数々が取り上げられており、それらは罪のないうっかりミスなどで済まされない、たくさんの人命や人々の暮らしを
損ない、国や王朝をも滅ぼし、環境を壊滅的に変化させるなど、後世に負の影響を及ぼした致命的な事例が数々記載されている。
 
アダムとイブの禁断の林檎、ハニバルのアルプス越え、クレオパトラの帝国終焉、、チャーチルの描いた国境線、スターリンの大粛清・・・・等など盛り沢山だ。
 
 
さて、大寒のこの時期、今世紀最強の寒波が来ていると言われる中、今年の行動開始の手始めとして、明日より、一泊止まりで北陸名物うまいものめぐり・紅ズワイガニ、ブリシャブ、ノドグロ、白エビ・・・と富山の海に幸食べ尽しと宇奈月温泉のツルツルの美人湯を堪能してきます。

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               宇奈月温泉「延対寺荘」 インターネットより

宿泊旅館は富山の迎賓館と言われ政治家/文人に愛された宇奈月温泉老舗の「延対寺荘」です。
 
天候がチョット心配ですが、それでは食べて、飲んで、そしてしっとりと美人湯・・楽しんできます。