今、日本とインドは世界でも珍しい”特別な関係”にあるという。
”特別な関係”にあるインドへ今回はダイビング抜きの観光のみで一人旅でじっくりと見てこようと思う。
 
日本とインドの”特別な関係”とは、先月29日に来日中のインドのモディ首相と安倍晋三首相との30日の会談で一致した、日印関係を「特別な戦略的グローバル・パートナーシップ」と位置づけたことによる。
 
「海上自衛隊とインド海軍の共同訓練の定例化など、関係を強化するための具体的な計画も打ち出した。安倍総理は,インドは価値観と戦略的利益を共有する重要なパートナー,インド太平洋地域の更なる安定と繁栄に向けて,日印「特別」戦略的グローバル・パートナーシップを更に強化したい旨述べた。」(29日産経新聞) 
 
 
安倍首相は今回のモディ首相との会談ではかなり戦略的な考慮をしている。


日本の首相として、7年ぶりに中国を公式訪問し、習近平国家主席らと会談し、
27
日に帰国したばかりで、間を置かずに今度はインドの首相と会談に臨んだ。
実は、インドと中国は国境が接していて、軍事・貿易両面で常に緊張関係にある。
今回の訪問で、中国が進める一帯一路に、条件付きで協力姿勢を打ち出した安倍首相として、一帯一路に警戒感を示す、インドのモディ首相を別荘に招き、腹を割って、日本の真意を説明したいとの思いもあるとみられる。(28日フジテレビ)

 
緊密なスケジュールで中国訪問後、外国の首脳を初めて自分の別荘に招く異例の歓待をし、両者の会談では日印「特別」戦略的グローバル・パートナーシップを更に強化したいと打ち出した。

イメージ 1
         安倍首相の別荘でモルディ首相と会談
 
先の訪中で安倍首相は日中通貨スワップ協定再開や第三国での日中経済協力を決めたが、これは「日中の戦略的接近」ではなく、単に日中関係が正常化し、元の「友好国」に戻ったにすぎないが、インドは「自由で開かれたインド太平洋戦略」の重要なパートナーで、成長著しいインドを重視する姿勢を強調したい狙いとインドは、オーストラリアなどとともに対中包囲網を形成する日本の「準同盟国」となりつつあることを安倍首相は国際社会に印象づけたかったように思える。特に中国に対しても。
 
それにしても安倍首相とモディ首相の親密度はすごい。
過去12回にも渡る会談でお互いに腹を割った言いたいことを言い合う間柄になったから世界でも珍しいと言われる”特別な関係”を構築出来たのであろう。
 
だがそれは一重に安倍首相のインドに対する敬愛と感謝の心が相手に伝わりここまでになったのだと思う。
 
 
安倍首相は第1次政権時代の2007年年8月にインドを訪問した際、パール判事の長男、プロシャント・パール氏とインド独立活動家・チャンドラ・ボースの遺族と面会している。

イメージ 2
        靖国神社にあるラダ・ビノード・パール判事の顕彰碑

安倍首相とプロシャント氏との面会は、旧日本軍の行為に不快感を残すアジア諸国から反発を招くとして、周辺からは懸念する声もあり、面会せずに帰国をとの進言を、首相の判事への思い入れは強く、首相はこれらを退け実現したものである。

インドのパール判事は東京裁判(極東国際軍事裁判第二次世界大戦日本が降伏した後の194653から19481112にかけて行われた、連合国が「戦争犯罪人」として指定した日本の指導者などを裁いた一審制軍事裁判のことである。)に対する意見書で、戦勝国が事後法により敗戦国を裁くことに疑問を提起し、原爆投下を批判した人物として知られる。

尚、1966年昭天皇より勲一等瑞宝章を授与されている。


イメージ 3

           極東軍事裁判(東京裁判)の様子

 

パール判事(故ラダビノード・パール)は判事全員一致の有罪判決を目指す動きに反対し、平和に対する罪人道に対する罪は戦勝国により作られた事後法であり、事後法をもって裁くことは国際法に反するなどの理由で被告人全員の無罪を主張した人で又、日本に対して自国側から宣戦したソ連及びオランダが本件の訴追国であることの裁判の矛盾を指摘している。

 

パール判事の長男プロシャント・パール氏(81)と面会した安倍首相は、「パール判事は多くの日本人から今も変わらぬ尊敬を集めている」と語りかけた。

そして、安倍首相との会談についてプロシャント氏は、「非常に喜ばしいこと。父の公正な判断が人々の記憶にとどまっていてくれることを誇りに思う」と、また「戦争の片方の当事者のみを戦争犯罪で裁くことが可能だとは思わない」と父親の判定に同感を示したと言われる。

 
そして20149月モディ首相が訪日した際、スピーチで「インド人が日本に来てパール判事の話をすると尊敬される。自慢できることだ。パール判事が東京裁判で果たした役割はわれわれも忘れていない」と述べた。
両首脳は「歴史」を通じてさらに友情を深めたことであろう。
 
 
一方、インド独立活動家・チャンドラ・ボースは英国植民地時代のインドで、非暴力での独立を目指したマハトマ・ガンジーと袂を分かち、第二次大戦の勃発後、日独枢軸に支援を求めて獄中から脱出し、当初ドイツに逃亡したが、後に反英運動に対する日本の支持を得、東京でインド国民軍を組織したが失敗。
日本の敗戦から3日後、台湾で事故死した。

イメージ 4

           インド独立活動家・チャンドラ・ボース
       

チャンドラ・ボース記念館を訪れた安倍首相はボースの遺族らに「英国統治からの独立運動を主導したボース氏の強い意志に、多くの日本人が深く感動している」と述べ、ボースの姪にあたるクリシュナ・ボースさんは、「日本の人々がボースの活躍を覚えていてくれるのなら、私たちインド人も、ボースが英国の植民地支配に抵抗するためにインド国民軍を組織したことを支援したのが、日本だったことを思い出すべきだ」と語ったという。
 
 
安倍首相は、A級戦犯容疑で逮捕されながらも後に釈放された安倍首相の祖父、岸信介元首相とパール判事とは交友関係にあったというから、特に熱い心情をお持ちなのかもしれませんが、一国の首相が日本がお世話になった歴史的人物の遺族に直接面会して日本国民として感謝を申し上げる、この人を想う気持ちと気配りが安倍首相の信条で、お互の国民が心で繋がり尊敬し、信頼し合うことを時をかけて強め、蓄積し、現在の世界でも珍しい”特別な関係”を築き上げたのだろう。
この関係は我々みんなが本当に大事にしなければと思う。


こんな友情あふれる大切な国インドであるがまだ行ったことがなく、ダイビング主体で選ぶとインドはダイビングには縁遠い国と思っていたが、考えてみると有名な「ゾウと泳げる海」があるのはアンダマン・ニコバル諸島 で、インド東部のベンガル湾に浮かぶ、インドに属する島々だった。


イメージ 5

      インド・アンダンマン・ニコバル諸島のダイビングは透明度抜群

 

あまりにもインド本土から離れ、タイかマレーシアに属するのかと思っていたほどである。

ここは活火山の海で、透明度抜群でカラフルなソフトコーラルとハナダイヤの乱舞する海なのだが、インドから遠く離れており観光とダイビングは同時にはできそうもないので、今回は、ダイビングは次の機会にし、インドの観光に徹する旅としました。

 

旅行案内書ではインドは日本の9倍の広さがあり、28の文化遺産、7つの自然遺産、一つの複合遺産、合計36の世界遺産があるという。

今回観光で訪れるところは北部エリアが中心だが、それでもこのエリアには16もの世界遺産が点在している。


イメージ 6

        インド主要都市地図 今回は北部エリアの観光

 

8月のスリランカの旅行では九州ほどの大きさであったので車で8つの世界遺産の内6つを駆け足で観光したが、広大なインドではとても全土を短期間では廻れないので北部エリアを中心に限定して廻ることにした。

 

それでも移動手段には飛行機、車、列車と変化に富んで、それぞれで広大なインドの大地を悉に眺めることが出来そうで大変楽しみだ。

 

訪れるところはデリーからパラナシ移動して仏教の聖地サルーナートで大きなストゥーバ等、そしてガンジス川のヒンドゥー教の夜の儀式「アールティ」や早朝ボートで沐浴風景など見学。



イメージ 7

          仏教の聖地サルーナートのストゥーバ


ガジュラホではガジュラホ遺跡や各寺院観光

ジャンシーではオルチャ遺跡観光

アグラでは早朝のタージ・マハル鑑賞

シャイプールでは風の宮殿・ジャンタル・マルタン・アンベール城等々

デリーではフマユーン廟鑑賞・・・

イメージ 8
     ガンジス川のヒンドゥー教の夜の儀式「アールティ」川原の荼毘・沐浴

イメージ 9
      ガジュラホ寺院の外壁を埋め尽くすなんともエロチックな像達

イメージ 10
                オルチャ遺跡
 
イメージ 11
         アーグラーの世界一美しい墓:タージ・マハル

イメージ 14
               ジャイプール  風の宮殿

イメージ 15
        シャイプール ジャンタル・マルタン・アンベール城

イメージ 12
イメージ 13

















 左 アーグラ城 右 デリー・フマユーン廟

盛りたくさんの計画で書ききれないが、インド内7泊の慌ただしい旅だがインドの歴史、宗教、そして地理・地形など好奇心を奮い立たされる事のオンパレードだ。
 
目を見開きじっくりと見学し、楽しんできます。
 
詳細は帰国後乞うご期待。
(掲載した写真は全てインターネットより拝借させて頂きました)
 
では行ってきます。