My Fortnight's Dairy

ようこそ私の日記に。ダイビングや旅行を中心に思いついた事柄をつれづれに書き綴ります

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6月にトカラ列島にそして5月にモーリシャスとセーシェルにダイビングに行きましたが、この2つのダイビングに共通している私にとってのキーワードは”火山” である。
 
ダイビングの楽しいところは、未知で神秘なる巨大な海の、ほんの僅かな一部分であるが、その神秘さを体で感じ見る事ができることであろう。
他にも、遠く他国などにも行き、そこの風土、季節、人々、食べ物、生活・・などに触れられる楽しみもある。
 
が、私とって別な面での楽しみが”火山”だ。
 
ダイビングで行くような外洋に浮かぶ島々は火山由来で誕生したものが多く、その島々の誕生の歴史を紐解いていくと、悠久でダイナミックで且つ、ロマン溢れる地球誕生の歴史まで遡ることが出来る。
いつもその現場に立つと、まさにダイナミックに活動中の地球の入り口に立っているような感じで背筋がヒヤっとしワクワクするのだ。
 
5月に訪れたモーリシャス&セーシェルも地球がダイナミックに活動していることを克明に残している”証拠”の一つである。
 
18千年前、地球は超大陸バンゲゲアとして結合したが、1億7千万年前に北半球のローラシア大陸と南半球のゴンドワナ大陸に二分され、さらにゴンドワナ大陸はその後1億2千万年頃アフリカ大陸と南アメリカ大陸が分離、かつインド、南極、オーストラリアが分離し移動し始めたという。

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これらの大陸の分離、移動する原動力は、大陸がまとまることでマントルの温度が高まり超巨大な火山が想像しがたいほどの巨大噴火を起こすからだという。
確かに、過去、大陸が分離する接点では超巨大火山が大噴火している。

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モーリシャスはモーリシャスの西にある現在のレユニオン島の下にあるホットスポットが900万年ほどに造った火山島で、このホットスポットは、過去、6700万年ほど前に日本の国土より広い範囲に溶岩を噴出したインドのデカン高原、モルジブ諸島などを造り、また、これらを、ユーラシア大陸まで運び、衝突させる原動力となっている。

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セーシェルは12000万年、南アフリカの超火山の噴火よりアフリカ大陸から、インド、南極、オーストラリア大陸が分離され、さらに9000万年前、マダカスカル超火山の噴火で、インド大陸からもマダカスカル島ともに分離し、その後インド大陸だけが大陸移動で、現在のインドまで移動したが、マダカスカル島やセーシェルは分離した位置に取り残された。



現在、アフリカ大陸の東側に共に並ぶモーリシャスとセーシェルであるが、その形成の違いを色濃く島の景色にも残している。
 
モーリシャスは火山島らしく、海岸は絶壁が多く、高い山岳部に深く刻まれた渓谷などがあるが、セーシェルは白いビーチに囲まれ、大陸の由来の花崗岩が丸く滑らかに海蝕され奇岩が多く見かけられる。

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さて、6月に行ったトカラ列島であるが、鹿児島県本土から南へ60kmの屋久島と約 380kmの奄美大島の間に点在する12個の島々(7つの有人島と5つの無人島)からなる列島で、最も大きな島である中之島でも、面積が約35平方キロメートル(周長30km)で人口が158人。


日本の活火山と言われる111山のうち、口之永良部島、口之島、中之島そして諏訪之瀬島4島に活火山があり、黒石島、横当島は活火山と認められていない。
トカラ列島はれきっとした火山により形成された島々だ。

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日本の火山は、先程のモーリシャスやハワイのホットスポットによる火山と違って、インドネシアやフィリッピンと同じ海洋プレートの沈み込み境界では地下深くで「揮発性成分によるマントルの部分融解」によるマグマが作り出されて地表へ供給されることによるもので、特徴として沈み込み境界線に沿って数多くの火山が造られることである。

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トカラ列島の火山島もフィリッピンプレートがユーラシアプレートに沈み込む事により形成された火山郡で、沈み込みの境界線に沿って綺麗に一列に並んでいる。

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今回トカラ列島で訪れた島々は口永良部島、口之島、中之島、臥蛇島で上陸し宿泊したのは口之島、中之島だった。

トカラ列島に属する多くの火山島は、急峻な海食崖に囲まれることが多く、直立した柱のような岩をよく見かける。

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トカラ列島海域は、潮の流れが速く、その変化も激しく、昔から七島灘(しちとうなだ)と云われた航海の難所であるが、ダイビングとしては大型の回遊魚の群れに遭遇することが出来、ワイド派には垂涎のサイトである。
しかし、流れは半端でなく、強い流れが瞬時に変わり洗濯機の中に居るような時もあり、且つ、アップカレントやダウンカレントも強く全く気が抜けなく、何よりも体力とスキルを要するダイビングである。

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更に今回はトカラ列島には属さないが、トカラ列島の北側の薩摩硫黄島(東京都の硫黄島と区別するためこの名称を使用する)に寄港し、且つ島の近辺で潜ったのだ。
 
薩摩硫黄島は正に活火山そのものだ。
島に近づくと噴煙を上げる海抜703m硫黄岳が見え、更に近づくと硫黄の臭いがツーンと鼻をつき、港は港底に火山の湧出物で真っ赤、山麓には有名な強酸性の天然温泉”東温泉”がある。
この温泉,源泉は触れないほど高温で透明であるが、浴槽に生息するシアノバクテリアにより緑色に見え、温泉水は海に流れ込むと、成分であるアルミニウムなどと海水との反応により乳白色に変色する不思議な野趣に富んだ温泉である。





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ここでのダイビングは流れは大変強いが、海中の壁には溶岩が冷却されたときに出来た大きな六角形柱(柱状節理)が林立し、所々、テラスみたいなところもあり、ここに腰掛け通り過ぎる回遊魚を眺めるという大変乙なダイビングを楽しめる。


ダイビングで体も心も興奮し疲れた身体を、噴煙を履く雄大な硫黄岳を眺め、海の波音を聞きながら、地球の偉大なる恵みの、日本名湯百選にも選ばれている名泉に、浸かりながら地球との一体感を味合う贅沢をここでは満喫できるのだ。

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さて、後白河法皇の側近であった俊寛が安元3年(1177年)平氏打倒の陰謀に加わったとして藤原成経・平康頼と共に鬼界ヶ島(薩摩国)へ島流されたという。(鹿ケ谷の陰謀)
この鬼界ヶ島がどの島を指すのかは諸説あるらしいが、「平家物語」には鬼界ヶ島のことを硫黄を産し、噴煙がなびく高い山あると記述され、また薩摩硫黄島は島の周辺の海が黄色く変色していることより”黃海島”と呼ばれることもあり、鬼界ヶ島は薩摩硫黄島のことだと言われている。
 
この薩摩硫黄島と東隣の竹島を北縁の外輪山とする直径20kmもの海底に沈む、鬼界島に因んで名付けられた巨大な「鬼界カルデラ」がある。

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この巨大カルデラは薩摩硫黄島が7300年前(縄文時代)に大噴火を起こしたあとに出来たもので、この噴火で飛び散ったアカホヤと言われる火山灰は遠く東北地方にも達し、またこの時発生した火砕流は海を渡って南九州を襲い、縄文文化を壊滅させたと言われている。

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火山の恵みなる温泉に浸かりながら、地球誕生への悠久の歴史にロマンを感じていられる間は良いのだが、火山が一度噴火すると大災害がもたらされる。
特にカルデラ噴火は「破局噴火」とも呼ばれ、局地的な文明を絶滅させる自然現象としては、彗星や小惑星の衝突と並ぶほどの災害をもたらす可能性がありうる。


過去に大爆発し、ひとたび噴火すれば世界を滅ぼす可能性のあるという超巨大火山(スーパーボルケーノ)7つあるという。

その中に日本の「鬼界カルデラ」もある。


1.イタリア・セージア渓谷
2.米国イエローストーン
3.鬼界カルデラ
4.インドネシア・トバ火山
5.ニュージーランド北島のカルデラ群
6.シャツキー海台
7.オントンジャワ海台 

(地球の記録 http://119110.seesaa.net/article/137567375.html より)
 
超巨大火山の噴火に関して、オーストラリアのモナシュ大学地球科学学部のレイ・キャス教授は次のようなことを言っていたと、にあります。


「キャス教授は「スーパー噴火が起こった場合、膨大な量の岩石と灰が放出され、二百キロ四方に有毒ガスが拡散する。死者は数十万から数百万人に達し、気候や食料生産に深刻な影響を及ぼす」と主張する。可能性がある地域として挙げられたのは、ナポリやニュージーランド、インドネシア、南米および北米。インドネシアではトバ山だという。同教授は「これを上回る脅威は小惑星の地球衝突くらいだ」とも話す。」

 
ここで火山の爆発規模をVEI(火山爆発指数)として、火山の爆発力ではなく、流れ出てた噴出物の体積でもって区分している。
VEIは噴火の規模をわかりやすく8段階に区分して表現して、リストアップされた7つの火山のほとんどは、VEI8レベルの噴火を起こしている。
このVEI8レベルの噴火は破局噴火やカルデラ噴火とも呼ばれていて、世界規模の気候変動を引き起こし、全世界を破滅に追い込むパワーを持っているという。
 
リストに掲げた火山の詳細は記載したURLから見ていただくことにし、ここでは「鬼界カルデラ」について転記しておきます。
 

薩摩硫黄島(鬼界カルデラ)
場所:日本・鹿児島県
最後の大噴火:約7300年前
噴火の規模 :雲仙普賢岳の1回の火砕流噴の数十万倍
噴火によって:到達範囲は、半径100キロにも及び、鹿児島県では、屋久島、種子島、大隅半島では鹿屋市、薩摩半島では鹿児島市くらいまでを瞬時に埋め立て、焼きつくした。

 
こんな超巨大火山は1万年に一回ほどで、めったに起こるものではないというが・・・
少なくとも今年に入って世界各地で火山の活動が活発化していると情報が発信されているが、大きな災害に発展しないことを祈るばかりだ。
 
 
今年に入って新聞で報告された世界の火山の活動
 
2018/1/22
フィリッピン マヨン山が噴火 大規模の恐れも
 
2018/1/23
草津白根山噴火
 
2018/2/12
神戸大学海洋底探査センター、鬼界カルデラ地下 マグマだまり成長か
 
2018/2/19
スマトラ島でシナブン山噴火 インドネシア、噴煙5000メートル

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2018/5/11
霧島連山 新燃岳・硫黄山、相次ぎ噴火 数十年単位で警戒必要

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2018/5/31 
ハワイ・キラウエア火山 粘り気低く、流れる溶岩
マグマ減ると爆発的噴火も

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2018/6/3 

グアテマラのフエゴ火山噴火で犠牲者が99人に達した


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2018/7/5
インドネシア バリ島アグン山が再び大爆発 先月28日以来 活発化
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2018/7/5
インドネシア火山島アナック・クラカタウが爆発!20分毎に溶岩噴出

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この中でやはり鬼界カルデラに関する最近の神戸大学の調査報告では
海底からの高さが600メートルにもなる巨大な「溶岩ドーム」が、カルデラの内側で確認された。この溶岩ドームは、現在も熱水を噴き出して活動を続けている可能性があるという。
鬼界カルデラの縁で現在も噴煙を上げている薩摩硫黄島・硫黄岳などの溶岩と似ており、7300年前の大噴火による溶岩の成分とは異なっており、この溶岩ドームは、カルデラができた後に、新しいマグマの活動によってつくられたと推定できるという。

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新しいエネルギーが急激に膨張している様に思えるのだが、今後の詳細な調査をそしてなんとか沈静化してもらいたいものだ。
 
更に、リストにある、過去地球規模の巨大噴火を起こしたというインドネシア火山島アナック・クラカタウが今年の7月に噴火しているのだ。
 
ダイビング主体の話が火山の話となってしまったが、火山の歴史を紐解くことは地球の悠久たる生い立ちを想うことで大変ロマンを感じることであるが、どうか今後、火山の邪悪で荒々しい姿を見せることなく、ゆったりとロマンを末永く感じさせて頂きたいものだ。

 
先日(92日)タイミングを図っていた国立科学博物館で開催中の「海のハンター展」をやっと見に行ってきました。
夏休み中は子供連れが多く混雑していると聞き躊躇していたが、新学期が始まったことと、甥の第二子誕生祝いを兼ねてやっと行くことが出来たのだ。
 
上野の駅前のホテルに宿泊し、9時の開門と同時に入り、約4時間じっくり閲覧できたが、時間とともにかなり混みあってきて人気の程が窺われ、開門と同時に入門は正解であった。
 
この大人気の「海のハンター展」の内容は後述するとして、
私の普段の夏休みは、どこに行くにも高い、混んでいるなどを敬遠して家で読書などしてゆったり(ダラダラ)と過ごすことが多いのだが今年は盛り沢山の計画が続きチョット趣が違った。
 
まず初っ端は、夏の出しなの6月中旬の梅雨明けを狙った沖縄・粟国島でのギンガメアジの群れを追いかけるダイビングだった。
天候は少し悪かったが、久しぶりの粟国島で、ギンガメアジの巨大な群れに驚愕させられ、(ホームページブログ参照)

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            沖縄・粟国島のギンガメアジの群れ、群れ
 
7月初めからはオーストラリア GBRでミンククジラとサウスウエストロックでのシロワニを見るダイビングに行き、GBRで愛らしいミンククジラで癒され、真冬の極低温下の厳しい海況であったが獰猛な顔付きのこれぞサメと言われるシロワニの群れに出会いに感動させられた。(ホームページブログ参照)

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オーストラリア・GBRでのミンククジラ 右はサウスウエストロックのシロワニ(インターネットより)
 
そして8月に入り11日の山の日を祝して久しぶりの山歩きを堪能した。
 
裏磐梯の五色沼巡りから山寺立石寺、出羽三山・湯殿山、羽黒山、月山そして鳥海山と三泊四日で巡ったが、なんといっても日本の霊場と言われる山形市の立石寺の厳しい1070段の階段を登り切った後の五大堂から見る素晴らしい景観と羽黒山のミシュラン・グリーンガイド・ジャポン三つ星にも認定されたという、老杉が鬱蒼と覆いしげる2044段の登山道をただ黙々と登り、薄暗い木立に囲まれ全く外界と遮断されたような静けさに気分が和らげられた。

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   山形県・立石寺の厳しい1070段の階段を登って見える素晴らしい景観

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羽黒山の東北最古の五重塔(国宝) 右三神合祭殿への鬱蒼とした木々囲まれた参道

そして又8月中旬、沖縄・慶良間、万座でダイビングと全島エイサー祭りに参加。

初めて見たエイサーは太鼓の音や踊りの勇壮さに心打たれ、胸打たれる高揚感と感激を味わった。


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      沖縄・慶良間諸島の美しい景色 と勇壮な踊りの全島エイサー祭り

そして夏休み最後の計画が今回の「海のハンター展」である。

振り返るとハードな山歩き、真冬のオーストラリアでのダイビングと厳しい内容もあったが、沖縄にも2度のダイビングと全島エイサーに感動しかつ沖縄料理を堪能するというような例年と違って充実した夏休みであった。
 

さて、話を戻すと、今回の国立科学博物館の特別展示「海のハンター展」は海のハンターにスポットを当て、その化石や標本を展示して生物の進化を辿ろうとするものである。
 
地球の面積の70%以上を占める広大な海に棲む生物達は絶えず食うか・食われるか”を繰り広げており、食う捕食者・プレデター(ハンター)にとって、効率的に「狩り」を行う手段は、生態系の中で生き抜くために大変重要なものである。
 
この展示では、海のハンター達が生きるための「捕食」について自らを如何に進化させてきたかを紹介している。

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         「海のハンター」展のでのハンターたち (公式HPより)

およそ52000万年前頃、生物は「眼」を持つことになり「カンブリア大爆発」という生物の大発生が起きた。
「眼」があることによりお互いをより発見しやすくなり、このことは食うか食われるかの「生存競争」がより激しくなることになり、生き残りをかけた急激な進化がおき、形のバリエーションが爆発的に増えた。

この時代には獲物を襲ったり、天敵から素早く逃げたりするために、筋肉や力をかける骨格(殻)が役立つと、固い殻を持った生物が爆発的に増えた時代でもあったという。
 
そして4億年ほど前脊椎動物の中でも最も重要な出来事は上下に開閉出来る「顎」の獲得であり、今まで単なる孔であった口で水と一緒に吸うようにして小さな餌しか食べれなかった海のハンター達は「顎」という強力な武器を得ることにより、より大きな獲物を効率よく捕らえることが出来るようになり、より急速に進化することになった。
 
更に、餌を捕らえ消化を助けるための歯の進化は、より機敏にそして力強く動けるようになるための大型化への進化を促進する事になった。
 
 
本展ではこのような生物の進化に沿って、浅海、深海、外洋そして極域におけるハンターについて化石や標本を展示して説明しているが、私にとっての関心は「海のハンター」といえば究極のプレデターである「サメ」であるため、ここからは「サメ」たちがどんな進化を辿り現在に至ったのか展示物を見ながら追って行く。
 
 
さて、「海のハンター展」の入り口を入るとまず大きくいかつい頭部だけの太古のプレデターと言われ「ダンクルオステウス」が迎えてくれる。

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               ダンクルオステウスの頭部の復元標本

ダンクルオステウスは頭部が固い板のようななもので覆われた板皮魚類で大きな顎を持ち体長が10mにも達したと思われる4億年ほど前のデポン紀繁栄した古生代最大のプレデターである。
 
ダンクルオステウスはサメ類と言われるが、35000年前の石炭紀に入ると絶滅してしまったが、同じ時代に生存したサメの祖先とされクラドセラケは最も古くて原始的なサメで彼らはすでにサメの基本形態をなしており、三角形の、軟骨で支えられた硬いヒレと、鋭く先の尖った歯を持っていた。
顎は今のサメと違って正面に突き出て体長は1.2mぐらいだった。

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          クラドセラケの想像図(インターネットより)

更に通路を進むと大きな部屋いっぱいに天井から吊り下げられた巨大な三体の標本が目に入る。
その巨大さにただ吃驚するばかりで写真を撮ろうとしても全体がとらえきれない。

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左から、ショニサウルス頭、タラソメドン全⾝⾻格そしてカルカロドン・メガロドンの復元模型だ。
 
ショニサウルスは魚竜類25000万年ほど前からの三畳紀に栄えた吻部が長くヒゲクジラのようにヒゲを持っていたと思われ推定全長21mにもなった最大級の魚竜。
タラソメドンは1億年ほど前の白亜紀後期の首長竜類で全長10m以上で比較的小さな獲物を丸呑みにしていたと考えられる。
 
さて、今回の展覧会の古代時代の主役、史上最大で最強のサメ「メガロドン」だ。
和名をムカシオオホホジロザメと言いホホジロザメの直系の祖先であったと考えられその姿は、実際ホホジロザメにきわめて近かったものと思わる。
 
新生代古第三紀・漸新世後期(約2800万年前)から新第三紀鮮新世紀(約260万年前)かけ、熱帯から温帯の浅海や沖合表層などにいた巨大サメである。
推定全長は15~17mだが、時として20mにも達したと考えられており、大きな口に鋭い合計58本の歯を持ち、中~大型の魚類やヒゲクジラ類を捕食していたと考えられている。
 
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メガロドンの巨大な復元模型 長さ20mにもなった

2800万年前にメガロドンは絶滅したが、その理由は、鮮新世の中期に起こった、海水温度の低下とメガロドンが捕食していたクジラの仲間がすくなくなったためと考えられている。
 
海温が低下して捕食する餌が少なくなると絶滅してしまったということは、大きくなればなるほど強いハンターとなり、永く子孫を残せるとは限らず、永く子孫を残すためには、環境の変化に機敏に対応できるサイズや機能があるのであろうと思い知らされた。
 
 
さて、更に奥に進むと広大なサメコーナーだ。
勿論ここで入館者の眼を惹きつけるのは現世の最強のハンター、ホホジロサメだ。
 

恐竜の絶滅した時代、つまり6500万年前からすでにホホジロザメの仲間はすでに存在していて、その仲間から派生したものが、前述したメガロドンだ。

サメは4億年間という、とほうもない年月を海のハンターとして生きのびてきたのはそれだけハンターとしての優れた機能を維持、進化させたからであろう。

その完成された流線型の体、カミソリのような鋭い歯が並ぶ強力な顎は4億年経った現代も変わることない。
 
 

そのハンターの中でも王者と君臨するのがホホジロザメだ。

ホホジロザメは最強の肉食性魚類で亜熱帯から亜寒帯まで世界中の海に広く分布し、全長6m、体重3000kgにもなるという。


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            ホホジロザメ 日本初めての全身液浸標本 全長3.2m

なによりの武器は噛む力で1.8トンにもなる(人間は50kgぐらい)と言われ、鋭い歯で獲物を切り裂き噛み砕いて食べる。
獲物を捕らえるための武器も発達させている。
視覚情報を得る眼、嗅覚の鼻以外に水圧の変化を感じる側線、微弱な電磁気を感じるロレンチーニ器官を持ち遠い獲物を感知する事ができる。
 
そして、海のハンターであるサメの繁殖もユニークだ。
卵生、卵胎生、胎生と、なんでもありだ。
 
卵生のサメはネコザメやナヌカザメなどがいるが、卵は他の魚のような球形ではなくスクリューのような形で特殊だ。
産卵から孵化するまで1年もかかるため流されないようしっかり岩の隙間などに固着出来るようにするためだ。
 
ホホジロザメは卵胎生(胎盤で子供を育てるわけではなく、卵を腹のなかで育てる)で、仲間にシロワニ、アオザメ、ウバマザメなどが居る。
 
卵胎生のサメは卵が孵化してから出産まで1年近く母サメの体内にいるが、その間の養分は卵を食べて育つという。
 
ホホジロザメは孵化後、母親が無精卵を生み続け、それを親の体内で食べて(卵食)育つが、シロワニは一番先に親の体内で孵化した子が他の卵を食べて(共食い)成長するという。

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        ホホジロザメの卵胎生のイメージと特徴(日経新聞より)

いずれにしても、出産するときは既に体長が1m近くあり、既に立派なハンターだ。
子を生む数が少ないサメが生き残る術であるが、逆に4億年も間大きく変化せず現在に至っている理由なのかもしれない。
 
又、胎生という、人間も含めた哺乳類のように母親の胎内で胎児が「ヘソの緒」を通じて母親から養分を受け取りある程度成長してから出産するという胎生を行うサメもいる。
 
イタチザメ、オオメジロザメなどメジロザメ目の多くはこの胎生でホホジロザメなどのネズミザメ目の仲間より多い、多くて80尾もの子を生むという。
個々に「ヘソの緒」を持ち・・・・一体お腹の中はどうなっているのだろうか??
 
やはりサメという生物は生態がよくわからず不思議がまだまだ一杯だ。
 
 
この展示会の目玉は、日本初公開と言われる、全長3.2mの雄のホホジロザメ成魚の全身液浸標本であろう。
2014年に沖縄で延縄にかかって死んでいた個体を標本にしたものだという。
間近で本物の巨体をじっくり四方から観察出来ことは我々観覧者はもとより、サメ類の形態比較や生態を研究する人たちにの研究発展に大きく寄与すると期待されているとのこと。
 
やはり3.2mの実体標本は吃驚するほど巨大だ。
身体の一部には他の生物と争った跡もあり本当に生々しく、いまでも襲いかかってくるような気がして身震いするほどだ。
 
このサメのコーナーには他に、顎が飛び出すミツクリザメ、アイザメ、古代のサメを思わせる大口のラブカ、危険なサメの分類に入るイタチザメ、ヨシキリザメ、獰猛な顔つきのシロワニ、群れを作って他のサメを襲うことや共食いもするというダイバーに大人気のシュモクザメ(ハンマーヘッド)等などが紹介されている。

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   大きなサメたちの標本がが天井から吊り下げられている 身近で見ると圧巻である 

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            ミツクリザメ 獲物を捕る時口が前に飛び出す

サメ以外にも色々な海のハンターが紹介されているが字数制限もあり紹介できないのが残念だ。
 
いずれにしても、約4時間じっくりと色々なサメたちに会えて、夏休み最後の行事として、充実した時を過ごすことが出来た事は大変嬉しい。

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先日、奥能登半島周遊のツアーに参加しました。

先月のフィリピンの30号台風被害によりマラパスクアでのダイビングの中止を余儀なくされ、急に空いた時間をもてあまし気味であった時、旅行会社のパンフレットに「奥能登ぐるり周遊2泊三日」の広告を見つけ即申し込んでしまったのだ。

だが、このツアーの参加へは私なりの別の目的もありました。

まず、冬の北陸の海の幸をたらふく食す。
そして、能登半島は、日本列島が誕生したときユーラシア大陸から引き裂かれた最古地殻が残されている数少ない場所であることより、僅かでもその片鱗が窺える地形などがあれば見てみたいと思ったのだ。


ダイビングを始めて、海の中の生物や南の国々の美しい自然や歴史、特に先の大戦での日本軍のかかわりなど興味の対象が大きく増えてきた。

特に今、我々レジャーダイバーが潜れる深度は高々40mそこそこであが、更に深い深海に関して興味津々だ。
先日NHKが幻のダイオウイカの驚くほどな鮮明な写真を撮ることに成功し、興味の火を付けた感があるが、深海は今だ未知の世界でピンポイントでしかわかっていない。

更にその深海の海底の下では地球誕生以来悠久の時間をかけゆっくりと海洋プレートが移動して地表の地殻を生み、育て、変化させ続けていることは興味がそそられる。

と言うことで、今私は「深海」と「地球の誕生」というキーワードに敏感になっているのだ。


3億年ほど前は地球の大陸は大きく一つにまとまっていたが、海洋プレートの移動などにより、長い時間をかけ現在のような5大陸の形になったといわれる。

その中で、日本列島の誕生も中々ドラマティックだ。

日本列島はユーラシアプレートの東端および北アメリカプレートの南西端に位置し、これら2つの大陸プレートの下に太平洋プレートとフィリピン海プレートの2つの海洋プレートが沈み込む運動などにより、大陸から切り離され、4つのプレートが相互に影響しあって複雑な構造の弧状列島になったと考えられている。


5億年ほど前の古生代にユーラシア大陸の東端に大陸から運ばれた堆積物と海洋プレート上に堆積した堆積物が移動してきて衝突し、大陸のプレートに押し付けられて加わった(付加)のが日本列島のもっとも始原的な骨格である。

その後、中新世になると、日本海付近の火山活動が活発化し,日本海を大きく開く原動力になり、日本列島が大陸から引き裂かれる地殻変動が発生し、そして、およそ1500万年前には日本海となる大きな窪みが形成され、海が侵入してきて、現在の日本海の大きさまで拡大した。

日本列島が東に移動するつれて、地底の堆積物を付加体にして雪だるま式に大きくなり、火山活動や氷河期の隆起、沈降を経て小さな弧状列島がいくつかの大きな島々にまとまっていき、さらに小笠原諸島の隆起が始まり、日本列島全体が「底上げ」されて遂に現在の形になった。

と言うことで要は、日本列島はユーラシア大陸の一部が分離した地殻を骨格としているが、それに海底プレートの移動による海底の堆積物が付加され、火山活動の堆積物、更には海底の隆起などの複合的な要素により現在の日本列島が形成されているのだ。

火山や、海洋堆積物に覆われている日本列島だが、ユーラシア大陸の古い地層が隠岐、能登半島、飛騨山地に露出している。

特に能登半島中央部の西海岸の志賀町で16億年前に形成された日本最古の岩石である鹿頭片麻岩(西大福寺~鹿頭の海岸に分布)が発見されている。


能登半島は地質学に興味がある人には大変面白い所なのであろう。

ユーラシア大陸の古い基盤に火山活動による火山岩類および堆積岩類の堆積、更に地盤沈降による浅海性の堆積岩類や比較的新しい熱帯性の化石を産出する石灰質砂岩の堆積などが入り乱れた地質のため、特に、海岸線では波や風の浸食による奇景、奇形が多く(「厳門(がんもん)」「ヤセの断崖」「義経の舟隠し」・・)、自動車が走れるほど硬い砂浜(「千里浜なぎさドライブウェイ」)や歩くと鳴るほど軟い砂浜(「琴ヶ浜」)などが混在しており、又全体が海水性珪藻土からなる大きな見附島(軍艦島)など枚挙にいとまがない。

今回の観光ツアーで色々な奇景な景勝地には案内して貰ったが、太古の地層が露出している様な場所などを見に行くことはなく、もともと無理な話なのだが、ツアー最後の日、石川県道36号を南下しているときに左手に大きな敷地を持つ北陸電力志賀原子力発電所を見ることが出来た。

これこそが能登半島が古い強固な地殻で構成されている証拠なのであろう。
特に原子力発電所がある志賀町は能登半島の中でも殆ど海中に没することが無かったため、海洋性の堆積物もなく強固な地盤が保たれているところであるのであろう。


ひょんなことから参加したツアーが地質学の俄か勉強の機会を与えてくれ、その上、海の幸をたらふく食べさせて貰うというなんとも有難いツアーとなった。

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最近、気候の変わり目なのか体調がすっきりしない。
少し風邪気味かなと思っても直ぐ戻るが、再び熱っぽい日が繰り返す。

こんなときこそ読書と、あまり外出もせず、部屋の隅に山のように平積された本のなかから
1冊、2冊と取り出して読んでいる。


私の最近の本の購入はインターネットによるものが多くなっている。

本屋で購入する場合、面白そうな本を見つけても、手にとってぱらぱらと捲って、装丁や活字や値段など内容以外のものを見て購入するのをやめてしまうことが多い。

ネットの場合は殆どが直感だ。

だから失敗も多い。
宅配された本を見て、自分の思惑とチョット違っていると、直ぐ読まず平積みしてしまう。
下のほうに平積みされた本の多くはネットで購入されたもので、中々順番が回ってこないのだ。

しかし、最近はデータ処理技術の進歩のおかげか、私の過去の購入履歴や検索キーワードなどを分析し、私が良く買う著者や趣味の分野の本が発刊されると、私向けに的を絞った広告メールがネットショップから頻繁に送られてくるようになってきた。

好きな著者や、好きな分野の本であるので、ついネットで購入してしまうことになり、ネット購入が多くなるのだが、失敗することは少なくなり、買い損じることもなく重宝している。


このところ、「深海」がブームだ。

今年1月に、NHK が深海に棲む幻の巨大イカ・ダイオウイカの生きた姿を放映されたのに続き、3月には、愛知県の渥美半島沖の海底にあるメタンハイドレートから天然ガスの生産に成功したと報道された。

少し前だが、南鳥島周辺の水深5600mの海底に国内の年間消費量の200年分の「レアアース資源」の発見も大きな話題となった。

この「深海」というキーワードは私にとっては、ダイビングと言う観点意外にも、生物的、科学的、地質学的にも地球の誕生の歴史を紐解く謎が多く隠された、神秘的で冒険的で大いに惹かれるものだ。


さて、そんな中、あるネットショップで「深海」というキーワードで送られてきた書籍広告メールで、購入して、最近読んだ本が次の三冊だ。


「太平洋のレアアース泥が日本を救う」  加藤泰浩 著  
PHP新書  780円
「日本の深海」  瀧澤美菜子 著  講談社 刊  800円
「深海大戦」   藤崎信吾 著  角川書店 刊 1800円

の三冊だ。


「太平洋のレアアース・・・・」は東大の加藤教授が書いたもので、ハイテク産業には欠かせないが、中国が独占的に所有していて政治的にも利用され問題となったレアアースが日本の南鳥島周辺の海底でもその巨大な鉱床が発見されという痛快で喜ばしい話だ。

発見に至る経緯、何故南鳥島に、そしてその開発方法について詳しく述べられている。
是非一読して欲しい本だ。


「日本の深海」は著者の前作「深海の不思議」日本実業出版社刊は深海に関する全般をイラストを用い解説したが、本作はより深海の資源と生物に的を絞り詳しく解説している。

日本の領土面積は世界第61位にすぎないが、領海と排他的経済水域(EEZ)を含めた海の面積は領土の約12倍、世界第6位である。
なかでも水深5000mより深い海域の海水の保有体積は世界第1位であり、日本は深海大国である。

この深海に目を向け、4つのプレートが複雑に絡みあって作り出した日本列島の誕生と多様な生物ならびに海底資源について、上記「太平洋のレアアース・・・・」とかぶるところもあるが、著者は科学ジャーナリストという面から大変わかりやすく説明してくれている。


さて、最後の「深海大戦」の著者紹介に「米国の海洋学を学び、広範囲な科学知識と原始アニミズムや神話のモチーフを縦横無尽に駆使し、スケールの大きな作品を発表している」とありこれまた私の興味を抱かせる内容であろうと、即購入したものである。


内容は
日本周辺海域をはじめ、各地で海洋資源開発が進み、その資源が世界のパワーバランスをも左右するようになった近未来が舞台で、海洋エネルギー供給の役割を与えられている、海を生活の場に選んだ海洋民の利害関係の争いを描いたSF。


小説の冒頭はメタンハイドレート採掘基地での突如暴噴大事故の発生だ。

以前にも紹介した「深海のYrr」フランク・シェツイング著(2008年6月23日付ブログ参照)もメタンハイドレートの異常崩壊による大津波の発生だ。


将来の夢ある資源と期待されるメタンハイドレートだが、圧力と温度の一定条件化で存在するため条件が狂うと大事故になる可能性があるのだ。

およそ8千年前ノルウエー沖でメタンハイドレート崩壊によるメタンの大量噴射がおきており、噴出口の痕跡が海底に1千キロメートルに渡って広がっているという。

地球歴史上、過去5大生物絶滅災害があったとされるがそのうちいくつかはメタンハイドレートが起因だとも言われている。


夢ある資源だが扱い方を間違えると取り返しのつかないことが起こる可能性がある。
人類の英知を集めてじっくりと進めて欲しい。

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ハワイ島へはダイビングに行ったつもりであるが、帰国した今強く印象に残るのは、ハワイ諸島の火山の山々である。


地球のマントル中にはホットスポットと呼ばれる熱い部分があり、地殻の下まで届く細長いマグマの上昇流を作るところがある。

ホットスポットの典型例として挙げられるのはハワイ諸島であり、他にもダイビングでおなじみなタヒチ島、ガラパゴス諸島、カロリン諸島や叉、イエローストーン、アイスランド、アフリカ大地溝帯など地球上に数多く点在している。

しかしなんと言ってもハワイ諸島は地殻が動いていることを雄弁に物語っていることで際立っている。

アリューシャン列島とカムチャツカ半島の付け根部分から天皇海山群とハワイ諸島まで「く」の字のように曲がって並ぶ古い海底火山と火山島の列は古くは7000万年前から現在までのプレート(地殻)の動きの証であるという。

つまり、ホットスポットにより出来た海底火山が火山島となり、プレートの動きにより活動をやめベルトコンベアーに乗ったように順次北西方向に動き、海底に沈んでいったのだ。

事実、ハワイ島にある5つの火山だけを見ても、北方向からコハラ(死火山)、マウナ・ケア(休火山)、フアラーライ(休火山)、マウナ・ロア(活火山)、キラウエア(活火山)と並び火山活動が順次変化しているのがわかる。

遠い将来、現在のハワイ諸島が北西に移動して、現在の所に新しい火山島が出来るのであろう。


今回、ハワイ島で島内一周ツアーに参加し、キラウエア火山の広大なカルデラと噴煙を上げる噴火口をま近に見、太平洋の最高峰、マウナ・ケア山登頂(標高4205m)&夕陽と星空観測では自然の雄大さと宇宙の神秘さに触れられた。

マウナ・ケア山は太平洋の海洋底から立ち上がる山でその高さは海底からだと10,203mもあり、エベレスト山を抜いて世界で最も高い山である。

しかしながら、この山は山全体の体積が非常に大きく、自分自身の重さによって海底が押しつぶされ、その高さは徐々に減少しているとの事。

マウナ・ケア山の頂付近は天候が安定し、空気が澄んでいることもあり、日本のすばる望遠鏡をはじめ、世界11ヶ国の研究機関が合計13基の天文台を設置しており、見上げる夜空は本当に満天の星であった。

こんなに多くの星を克明に見ることが出来たのは初めてだ。

満天の星を見ながら、赤く輝くオリオン座の超巨星:ペテルギュウスのことに思い馳せた。

この星は、直径は太陽の1千倍で、質量は20倍、地球からの距離は640光年で、既に星の生涯の最終段階にあり、明日にでも超新星爆発してもおかしくない(既に爆発しているかも?)星なのだ
(2012年1月19日のブログ参照)


今回雄大な自然のハワイ島に来て、地球の地中奥深くで脈々と動くマントルとプレート移動の現場に立ち、そして更に壮大なる宇宙の星の生涯を思い起こして、なにか悠久なるロマンを感じることが出来た。


さて、肝心のダイビングの話だが、ハワイ島で4日間合計7本のユッタリスケジュールだ。

私が選んだダイビングショップは一日午前中2本のダイビングが基本で、午後は休みとなる。
途中でナイト・マンタダイビング一本を行ったが、このとき夕刻出発するまで午前中は休みとなるほどの優雅さだった。

出発する直前まで予約が入らず催行が危ぶまれたが、結局潜れることになったが、ゲストが2人だけのときが2日あり,最高でも5人と言うユッタリさだ。


ハワイ島は太平洋の真中にポツンとある島で、深海を数千年かけてゆっくりと流れ、養分を豊富に含む深層流が湧き上がるところであるので大物、回遊魚、群れなどに期待を膨らませて潜ったのだが・・・。

ハワイ島西側コナ付近は深く切れ込んだ湾もなく、雨が少なく乾燥地帯で川もなく、透明度は抜群なのだが何故か大物や群れに出会うことがなかった。

ガイドの説明では毎回、近くに流れのハイウエーがあり、この流れに乗って回遊魚、サメ、ハンマーヘッド、ジンベイなどが見られと言っていたが全くの外れであった。

期間中遭遇した大物はネムリブカとカメとそして30mを越す遊覧潜水艇(観光用の潜水艇で我々が潜った沈船ポイントはかれらの観光ルートにもなっているため)という成果であった。


ホノルルで潜った人もおり、透明度が悪く、芋の子を洗うような窮屈なダイビングを強いられたと言い、これに比較してハワイ島のダイビングは正解なのだが、何せ大物が・・・。 贅沢なのかも。


ハワイ島4日のダイビング、2日の島内観光の後、オアフ島ホノルルで一日、念願のダイアモンドヘッドに登頂し、息を呑む素晴らしい景観を眺めモヤモヤも解消して帰国することが出来ました。

詳細の写真等は少し後になりますが別途ホームページに記載します。

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