今月の18日ごろから強力な台風24号がフィリピンを襲い、長く居座ったためルソン島を中心に大きな被害が出ているとのこと。
報道される写真などを見ると道路にも水があふれ胸までつかりながら避難する写真があったが、住宅などへの被害の大きさが推し量れる。
ニュースによるとこれまで死者は11人で 各地で洪水や土砂崩れの被害が確認されているほか、9つの州で停電が発生し、6万5000人以上の住民が避難を余儀なくされているということだ。
死者の数が少ないのは何よりだが、早く復旧してもとの明るく元気な生活に戻れるよう祈るばかりだ。
最近、海外ダイビングへ行く計画をする際、なにか自然災害のトラブルで計画を変更せざるを得ないことが多い様な気がする。
2年前のフィリピンを襲った超弩級台風30号によるマラパスクア行きの延期
本年3月のバヌアッツを直撃したサイクロン・パムによる計画延期
本年8月インドネシア・ジャワ島のラウン噴火によるバリ島空港封鎖トラブル。
この時は大変気をもんだが、何とか合間を縫う感じでコモド諸島へ行くことが出来た。
そして今回の台風24号のフィリピン直撃だ。
私が行こうとしているコロン島の状況など詳しいことがわからず、まず行ってみようと思うが、ダイビングどころで無いのかも知れない。
私の最近の限定されたN数が少ない海外ダイビングデーターだが、大きな自然災害の影響を受けたものが多い。
やはり温暖化の影響で地球上に異常気象の発生が増えてきていることの表れを示すものかもしれない。
更に厄介なのが、20日の夕刊フジの記事に
「米艦艇、南シナ海へ派遣 フィリピンなど関係国に通達 中国は猛反発」という記事が掲載されていた。
これから行こうとするカラミアン諸島・コロン島は正にこの戦々恐々としている波高き南シナ海に面しているのだ。
記事はには
「オバマ米政権がついに腹を固めた。
中国が南シナ海の岩礁を勝手に埋め立てて軍事基地化していることに対抗し、米海軍の艦艇を近く、中国が「領海」と主張する人工島の12カイリ(約22キロ)内に派遣する方針を、東南アジアの関係国に伝達していたのだ。
中国は猛反発しており、南シナ海が緊迫化してきた。
米艦艇が派遣されるのは、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島。
共同通信が18日、複数の外交筋の話として配信した。
具体的な派遣時期は不明。関係国には、フィリピンなどが含まれるとみられる。
派遣方針はすでに複数の米政府高官が示唆しているが、関係国に意向を伝えたことは、オバマ政権の強い決意を物語る。
人工島を中国の領土と認めない米国の立場を行動で示し、海洋覇権を強める中国を牽制する狙いがある。」
とある。
米国の行動は遅きに失したが、もし米国がここで行動を起こさねば、中国は南シナ海は自国の領海であることを国際社会が認めたと声高だかに宣言するだろうし、もし、米国の艦船派遣に中国が何も対応しなかったら、埋め立てた岩礁は中国の領土でなく、南シナ海も公開であることを認めることにもなるため何らかの対応をすると思うのだが、さてどんな筋書きが両国で模索されているのか?
もし武力衝突にもなったら、国際法を無視する中国の蛮行に理はなく国際社会を敵に回すことになり中国も避けると思うのだが・・・。

まさに大国、米中が意地とメンツをかけて対峙する波瀾の舞台を真近に接するカラミアン諸島・コロン島はどんなところかというと
フィリピン最後の”秘境”といわれているパラワン諸島の北端部に位置する95もの島々がカラミアン諸島で代表的な島の一つがコロン島だ。
このパワワン諸島というのはマニラから南西約400km、ミンドロ島とマレーシヤボルネオ島の間に位置する1780もの島々の総称で、西は南シナ海、東はスルー海に面し、
州都プエルト・プリンセスのあるパラワン島を中心に奇岩で知られるエルニドの島々、カラミアン諸島、クヨ諸島などで構成されている。
このパラワンは2億5000年前の石灰岩が隆起して出来た島々であることより、水の浸食により造り出された奇岩の連なりや洞窟の数々と海岸近くにまで続く見事な珊瑚そして島々を覆う熱帯植物が生い茂る原生林などにより人が近寄り難く「フィリピン最後の秘境」ともいわれている。
今度行くコロン島があるカラミアン諸島も石灰岩から出来ており奇岩が連なる神秘の島々といわれるが、その中で中心となる島が鳥獣・野生動物保護地域になっているブスアンガ島で島の南部にコロン・タウンが、島の中央部の丘陵に空港があり、この空港とマニラと一日数便の45分程度の飛行で結ばれている。
普通コロンに宿泊するというと、コロン島でなくこのコロン・タウンのことを言うようだ。
コロン島はこのブスアンガ島の南部の対岸にある島で7つの湖と切り立った石灰岩の崖からなり、美しい白い砂浜とサンゴ礁に囲まれた風光明媚な島だという。

このコロン島を含めカラミアン諸島に囲まれた湾をコロン湾というのが、ここは周囲が岩場なため透明度がよく、また波も潮流もおだやかな場所であるという上に、ここを太平洋戦争中に旧日本海軍は艦船の停泊地として利用していたが、大戦末期の米軍の攻撃によって沈められた沈没船が多数あることより、フィリピンの沈没船スポットの中で、最も多くのダイバーが訪れる地の一つとなっているという。
ここ周辺の沈船ポイントは、水深3mから最深40m強、多くは20m前後であり、船の形もよく残されており、スポーツ・ダイビングとして最適な場所であるため、フォーブス誌が選んだ世界ダイビングスポット・ベスト10の中に入っているという。




ダイビングスポットに関して ○○のベスト10という話はよく聞くが、沈船関しては、レックダイビングのメッカ言われほど人気が高いチューク(トラック諸島)がアメリカの「世界のダイビングスポット・ベスト10」にも選ばれており、ここも旧日本軍が補給基地として使用していたが、1944年2月に米軍の攻撃により80隻以上の艦船が沈められ、現在そのうち50隻以上の沈船がレクダイビングのポイントとなっている。
レックダイビング好きの私にとっては、海外のレックダイビングポイントを色々調べて見てきたつもりで、上述のチュークにも数回行っているが、コロン島については恥ずかしながら全く知らなかった。
ここを知る切っ掛けは、二年前のフィリピン・マラパスクアのニタリ狙いのダイビングに行ったときお世話になったダイビングショップ「Blue Heaven」で働いていた日本の若い女性ガイドでした。
彼女は青年海外協力隊の一員としてブスアンガ島コロン町役場観光課に在籍しコロン周辺に関する観光情報を日本向けに発信する仕事をしていたが、そこでダイビングとコロンの海に魅了されてしまったという。
コロンのダイビングの魅力を日本にもっと伝え、多くのダイバーに来てもらえるようにと、ダイビングインストラクターになりコロンでダイビングショップを開くという壮大な計画を描き実行移す手始めとして、まずマラパスクアで丁稚奉公しながらインストタクターへの修行を開始したところに私が訪れたのだ。
彼女はコロンの自然の美しさ、ダイビングの楽しさを熱熱に語り、ここで6か月後にインスラクターの研修を終了したらコロンに戻って、日本からのお客をガイドしてコロンを楽しんでもらう夢を語ってくれた。
私にもコロンに戻った時には是非ガイドさせて欲しいのでコロンに来てくださいといわれ、即"行く、行く”と返事をしたことは言うまでもない。
それから約2年。
やっとコロン行が実現したが、彼女は最近結婚され、マニラに居を構えダイビングは中断しているとのことだ。
ということで、彼女のガイドでコロンの沈船ポイントを潜ることは叶わなくなったが、コロンのダイビング後マニラにより彼女の新居を訪ね、コロンそしてダイビング論議に花咲かせようと計画している。
遅くなったが今回のダイビング行の内容は
24日に大学時代の同窓会に出席後、羽田の深夜便でマニラ経由でブスアンガ空港飛びコロンでダイビングを4日間と3日のフリータイム後、マニラへ戻り3日間滞在しマニラをエンジョイする計画だ。
最近、ダイビング行と称しているが、段々とダイビングの比重が少なくなってきている感じがする。
昔であれば工程のすべてがダイビング目的で、ダイビング終了後24時間は飛行機に乗れない制約を利用して1日のみの観光をしていたが、今は半分ぐらいが観光になっていることがある。
いつかダイビングは無の観光旅行になってしまうのかと思うとちょっと寂しい感じだ。
いつまでもダイビングが中心となるダイビング行となるように健康と体力維持に心がけていきたい。
それでは、南シナ海や日本の株価など心配事はありますが、コロンへ行って輝く太陽と青い海そして白い砂浜でユッタリと楽しんできます。
(画像等はインターネットから拝借させて頂きました)
コメント